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半径の変わる回転体の強制変位を模擬する例題
はじめに 回転体というと、動きを回転角で与えるこちらの記事の方法が簡単です。 しかしこちらの場合、物体を剛体化してますので、半径が変わることができません。 油圧やアクチュエータ、またはチェーン、ロープの巻き取り、ロック機構などにより、半径を管理できる物体の場合には不向きです。 自由体として半径を強制変位などで管理いたいなら、こちらのように円筒座標系を使う方法があります。 しかし、半径変わる物体において、周方向の変位を長さで管理するのは、なかなか大変です。それなら、いっそ実験や機構解析で、X,Y,Z 座標履歴を取得して、その X,Y,Z を直接強制変位掛ける方が簡単かもしれません。…
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トポロジー最適化で両抜きの型抜き制約を使う例題
始めに トポロジー最適化で両抜きの型抜き制約を使う例題です。 カード的には DTPL カードの DTYP=SPLIT です。 なお DTYP=SINGLE 片側抜きの例題は、入門演習書 2.5 節で取り扱っています。 (http://login.altair.com にログインが必要です) 例題 ダウンロード: 解析条件は、単純な片持ち梁です。 最適化条件は、体積率 50% 以下で、コンプライアンス最小化です。 このあたりは説明を省くので、モデルを見てください。 トポロジーの DTPL カードです。 HyperMesh 上では、こうです。…
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/VISC/LPRONY で超弾性材料に粘性を与える例題
はじめに Radioss には /VISC/LPRONY というカードがあり、超弾性材料に粘性を簡単に与えることができます。 何が簡単かと言うと、もともとの材料モデルが持つ剛性に対する割合で、粘性を決めることができるからです。 いつもなら、簡単な入力項目の説明をしてから、モデルの説明をするのですが、この材料は、この Form の部分がとてもややこしいので、結果を見てから理解を進めていきます。 Form=2 の例 ダウンロード: Form=1 は使える材料タイプが限られているため、制限のない Form=2 から始めます。 1要素モデルで、動的な引張試験をします。動的というのは、時刻 0 から、いきなり 100N を与えます。 /VISC…
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Nut Mixing and Packaging System Simulation in EDEM - Material Dosing
A significant proportion of food produced globally is never consumed, with around 14% lost between production and retail [1]. While food loss can occur at various stages of the supply chain, improving bulk material handling in food processing—through virtual testing and system optimization—can help reduce losses and…
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Scripting ADF's To Simulate Steering Events In MotionView
Overview: The vehicle library within Motionview contains a vast amount of verification tests, however there will come a time where a unique event needs to be simulated. In order to do this, we can generate our own Altair Driver Files (ADF) to simulate the task! This post will go over two different types of steering events…
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/MAT/LAW112: 紙、段ボール材料向けの異方性弾塑性材料の例題: ソリッド編
始めに 以前、こちらに、入力パラメータの少ないシェル向けの設定方法を理解するための例題を投稿しました。 今回はソリッド要素向けの設定方法を例題を通して理解していきましょう。シェル編と同じように 弾性材料としての設定 降伏応力を追加する(応力拡大はまだしない) 降伏応力の拡大効果を追加する という順番でやっていきます。 例題モデルの共通部分の説明 今回は、このように 8 要素用意し、それぞれ異なる試験をします。図内の X,Y,Z は全体座標系です。このモデルは、全体座標系の XYZ が材料方向 123 とそれぞれ同じ向きになっています。 文字で読むよりも、こちらのアニメーションを見る方が、早いでしょう。(変形倍率は 10倍です。)…
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/MAT/LAW112 紙・ダンボールなどの材料の例題: シェル編
始めに 紙の箱や段ボールに使われている材料を模擬するための弾塑性材料 /MAT/LAW112 を用いたシェル 1要素モデルの例題を示します。 シェル向けの方が、入力項目が若干すくないため、まずシェルの例題を作りました。ソリッドの例題はまた別記事とします。 ぱっと見、/MAT/LAW112 はややこしいですので、次の順番で少しずつ理解を深めていきましょう。 (線形)弾性特性の定義 降伏応力拡大のない、塑性の定義 降伏応力が拡大する、塑性の定義 例題モデルの共通の部分の説明 例題モデルはこのように要素が 6個あり、材料方向1 の配向角 0 度と 90度の物に対して、それぞれ、5% の引張、圧縮、せん断試験を行います。…
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鳥衝突の例題
はじめに 本記事は、こちらの記事を和訳したものです。 https://community.altair.com/discussion/40886 例題 資料: 動画: 動画の大い資料のため、1ページ 5 秒の動画をつくりました。 例題モデル: 初期モデル 最適化モデル
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/IMPFLUX 強制熱流束の例題
始めに 本記事では、強制熱流束 /IMPFLUX を使って、面と、体積に強制熱流束を与える例題を示します。 面に与える例題 ダウンロード: このサーフェスに /IMPFLUX を与えます。 入力はこの 3項目です。 例題モデルはこうなっています。(0は HyperMesh からエクスポートする際に、自動で出てきたものなので、気にしないでください) カーブ /FUNCT で与える熱流束の次元は、エネルギー/時刻/面積です。 mks 単位系なら W/m^2 です。mm, ton, s なら mJ/s/mm^2=mW/mm^2 になると思います(信用せずに検算してください)。 また、温度を計算する必要があるので /HEAT/MAT…
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Model a triaxial tests
Hi everyone, I am currently working on creating a triaxial compression test simulation in EDEM, since I want to use this model into the calibration toolkit and compare my results with some experimental data I have. I know triaxial test is not directly available in the calibration kit options, but I have been doing this by…
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Is there a way to save modal quantities for future calculations?
The process of EIGRA or EIGRL is often time consuming and coming back to a model to recalculate a different forced response requires recalculating the whole modal space again. Any input on the topic will do, Thank you!
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ひずみ速度を出力する例題
始めに ひずみ速度をアニメーションに出力する例題です。 シェル要素の例題 シェル要素の場合の _0001.rad への出力要求は、.h3d は /H3D/SHELL/TENS/EPSDOT/NPT=ALL, Aファイルは /ANIM/SHELL/TENS/EPSDOT/ALL です。 ソリッド要素の例題 例題モデルのダウンロード: ソリッドの場合は /H3D/SOLID/EPSD と /ANIM/BRICK/EPSD です。
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プライの配向角を最適化する例題
始めに こちらの記事で紹介している、プライ&ラミネート式の積層シェルモデルですが、プライの配向角を設計変数にした最適化が可能です。 (古典的な PCOMP, PCOMPG モデルでも可能です) 本記事では1つの例題を示します。 例題 ダウンロード: 計算条件は、単純な X 方向への引張です。 プライは 1枚のみです。プライの向きは、最適化で決めるわけですが、とりあえず 0度, 90度の場合の向きを図示しておきます。 材料はこのように E1 優勢な材料です。ですので、最適な配向角は 90度はないかと、予想されるわけです。 設計変数 DESVAR は、初期値 45で、最小~最大 0~90 としました。 HyperMesh 2025…
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ソリッドモデルにモニター体積 /MONVOL を使う例題
始めに モニター体積 /MONVOL シリーズでは、体積を作る要素はシェル要素に限定されています。 しかし当然ですが、ソリッド要素で作るモデルでも、空気などを閉じ込めた空間を模擬したいときはあります。実は、それに関するヒントは、ここの文です。 つまり、ソリッド要素の表面に、何の特性もない見た目だけのシェル要素 (ボイド要素) を貼りつけておけば、ソリッドモデルでも /MONVOL を使うことができます。 例題 ダウンロード: この例題では /MONVOL/GAS (気体の詰まった空間の模擬にちょうど良い /MONVOL) を使いますが、/MONVOL/GAS 自体については、次の記事を参考にしてください。 記事先と同じで、対象は、箱です。…
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設計変数を固定する例題
始めに DOE や最適化する際、とりあえず多めに設計変数を用意しておいて、実際に実行するときに、変数を絞りたくなることは、よくあると思います。 本例題は、この、実行する際に、設計変数から外しておく、という例題です。 例題 HyperStudy アーカイブファイルのダウンロード: セットアップ 変数が a, b, c と 3個あり、 a+b+c を応答とする、非常に簡潔なモデルです。 設計変数から外す方法 こちらは、一番思いつきやすい、素直な方法です。 ただし、結果一覧に、a が出てきません。 入力変数リンクを使う方法 もともとは、いろいろな設計変数や応答の演算値を、設計変数に代入手段ですが、固定することにも使えます。 a…
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二次テトラ要素の反力の出方を知る例題
始めに 2次テトラ要素に対して、このような計算をすると(画力がないので、三角形で書いていますが、テトラだと考えてください)、 このような拘束反力が生じると思いがちですが、実際には全く違う反力となります。 本例題は、実際にどのような反力分布が生じるのかを観察する例題です。残念ながら私は、力の分布を決める式などを知らないため、理論値との比較はなく、あくまで観察にとどまります。理論値計算できる方は、ぜひコメント欄に書き込むなどしてください。 拘束反力を観る例題 例題モデルのダウンロード: 例題の荷重、拘束条件です。 反力ベクトルはこのような分布となります。今回の場合、角の節点の反力が、中間節点の反力よりも 1~2…
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もっとも簡単なガスケットモデルの例題
はじめに 本記事ではガスケット要素特性 PGASK と、ガスケット要素材料 MGASK を使った、最小の例題モデルを提示します。両カードとも、パラメータがたくさんありますが、最小の入力で設定します。 なお、ガスケットモデルは、非常に薄い空間に、ガスケットを模擬する非常に薄いソリッド要素を埋め込んで潰すという技術です。普通のソリッドでは薄すぎて、そしてつぶれすぎてエラーになるような問題にも対処するための技術です。 つまり、ガスケットに使われているゴムなどの材料を的確に表現する、という意味ではないことに注意してください。十分な厚みの取れる物や、ガスケット自体の変形を解くのが目的、という場合は、普通にソリッド要素と超弾性材料 MATHE…
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シェル要素に直に板厚を指定する例題
はじめに 通常、シェル要素の板厚は /PROP/SHELL などプロパティに指定しますが、要素にも指定することができます。 実際に定義済みの例題モデルを一つ提示します。 例題モデル ダウンロード: 2このシェル要素の片方に要素指定、もう片方は、要素指定なし、つまりプロパティ指定値となるモデルです。なお、境界条件は何も付けていませんので、このモデルを実行して、なにも変形等はしません。 ルールとしては、シェル要素 /SHELL (四角形), /SH3N (三角形) の Thick に記入すればよいです。この Thick はプロパティでの指定値を上書きします。 例題モデルではこうなっています。 HyperMesh…
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内部に水を封入したゴムの例題
始めに このようにゴムの中に、水を封入してある物体を 剛壁に 4000mm/sec で衝突させます。ゴムは構造物、水は流体となるので、流体構造連成解析となります。 なお、本記事では水のモデル化の部分のみに着目して説明をします。そのほかの項目については、参考情報の節のリンク先をご確認ください。 モデル ダウンロード: まずメッシュですが、水とゴムは節点共有でメッシュはつながっています。節点共有する方法が、もっとも簡単な流体構造連成方法です。 水の /PART/2 に指定している材料は /MAT/LAW51 です。流体として解くのに、良く使われていて、安定して使えるタイプです。…
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DVPREL2, DEQATN を用いて、数式で、要素プロパティの最適化を行う例
始めに OptiStruct の寸法最適化 (要素プロパティや、材料の値を変化させる最適化) は、通常、設計変数 = 書き換えたいプロパティ値、として使います。しかしタイトルに挙げたカードを使うことで、書き換えたいプロパティ値 = 設計変数で演算した結果値、という風にすることができます。本記事では、その例題を一つしめします。 例題 入力モデルダウンロード このような矩形断面の梁要素を考えます。片持ち梁の問題です。 面積 A、断面二次モーメント1 I1, 断面二次モーメント2 I2 はそれぞれ A=bh I1=b h^3/12 I2=b^3 h\12 です。最適化で A, I1, I2 を設計変数にするのではなく、b, h…
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Effect of mesh size on simsolid result in conversion of implicit lattice geometry to triangle mesh
Hi there, I wanted to do a simple static analysis using lattice structures produced as implicit geometry in the Altair Inspire program. After adding lattice to the inside of my model, I converted the geometry with the "Convert to triangle mesh" tool and performed the analysis with the Simsolid solver. My problem in this…
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非線形静解析: NLADAPT, NLPARM, NLOUT でアニメーションを細かく出力する例題
始めに 非線形静解析は、NLOUT カードによる出力設定をしていないと、最終結果だけ出力します。すると、このような回転の動きを計算したときに、 このような意味不明のアニメーションを見ることになります。 HyperView は各節点が最終的に反対方向に位置している、という結果しか知らないからです。 ですので、時に、途中のアニメーションを出力することで、HyperView に経路を教えることが必要になります。 また、アニメーションの出力を要求していても、OptiStruct…
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OLOAD で荷重条件を H3D に出力して、確認する例題
始めに 個人的な感想ですが、OptiStruct の SUBCASE セクションの荷重条件指定方法は難しいと思います。自分の考えている荷重条件が設定できているのか確認したくなります。 そのようなときは OLOAD という I/O カードで、入力条件である荷重条件を、結果ファイル .h3d に出力することができます。 例題 モデルのダウンロード: このモデルは、このように力荷重と温度荷重を与えています。 サブケースでは、このような入力になることを期待したものになっています。 ファイルの先頭に OLOAD(H3D)=ALL を記入して、先ほどの温度と力を出力してみます。 希望通りの入力ができたことが確認できました。
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Cable Models in Hypermesh
I'm currently working on a project for my studies, and one of my tasks is to find different ways to model cables in FE programs (preferably Hypermesh). I've already found several options: Cables as forces Cables as truss elements Cables as rigid body elements Cables as nonlinear CGAP elements. Can you think of any other…
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OS-T1040: 線形座屈解析セットアップを HyperMesh 2025 で行う例題
始めに 本記事では、昔の HyperMesh 用に書かれた線形座屈解析セットアップの例題 OS-T1040 をもとに、線形座屈解析の設定を HyperMesh 2025 で行ってみる例題です。 なお、録画時のノリで数値を適当に打ち込んでいるので、リンク先と入力している数字が違う、といった部分はご容赦ください。 動画による説明 動画ファイル .mp4 ダウンロード 参考: 完成モデル 動画で完成させたモデルです。OptiStruct 2025 での動作を確認しています。参考まで。