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PBEAM/PBAR はり要素で応力出力位置を指定する例題
始めに この例題は、こちらの英文記事を和訳、意訳したものです。 本記事の主旨に限れば PBEAM, PBAR どちらも同じ内容ですので、本記事は PBEAM を用いて記述します。 あらかじめカタログの中から断面を選択する PBEAML の場合、初めから、応力を出力する座標 C, D, E, F が設定されています。 一方で、形という概念のない PBEAM の場合、この CDEF の座標はユーザーが決める必要があります (未指定なら 0,0。断面の真ん中です) 例題1: 定義しない場合 ダウンロード: https://us.v-cdn.net/6038102/uploads/LC7LF0W3L522/model01.7z…
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HeatConduction model with geometry being a heatsource with constant heatflux
Hello everyone, I'm simulating heat transfer in a vibrated bed In my simulation, the geometry will play a role of a heatsource with constant heatflux However, the current built-in HeatConduction model in EDEM only supports setting constant temperature for geometry I have tried to look for a solution through API and found a…
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普通のシェル要素に対するフリー寸法最適化の例題
始めに 本記事では、普通のシェル要素 (PSHELL) に対するフリー寸法最適化 (DSIZE) の例題です。 例題 ダウンロード: https://us.v-cdn.net/6038102/uploads/11KLKPC35H5W/model01.7z 解析モデル自体は 100x100x板厚 mm に対する、片持ちばりです。板厚はフリー寸法最適化 (DSIZE) が決めます。単位系は ton, mm, s で行きます。 材料は E=2e5MPa, nu=0.3, ρ=8e-9 ton/mm^3 の鉄相当です。 最適化の条件は、次の通りです。最適化の設定自体は本記事の主眼ではないので、モデルをみてください。 コンプライアンス上限 1.4mJ…
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接着モデル材料 /MAT/LAW116 の 1要素例題、その1
はじめに 本記事では接着をモデル化するのに便利な /MAT/LAW116 材料を使った 1要素モデルの例題を示します。本材料は、速度依存性がありますが、本例題では、速度依存性は扱いません。もしかしたら、例題その2で扱うかもしれません。 /MAT/LAW117 という LAW116 よりも設定項目の少ない簡単な材料モデルもあるので、そちらも参考にしてください。 材料を扱うときは、線形→塑性→ダメージや破断という順番で扱っていくとわかりやすいと思うので、本例題も 3部構成になっています。 例題はどれも、10x10x1mm のヘキサ要素を 1mm 引っ張り上げる試験となっています。…
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/MONVOL/AREA で空間の体積を出力する例題
始めに モニター体積の中で /MONVOL/AREA は体積 (と袋の面積) の出力に特化したカードです。これ自体は、一切、解析に影響を及ぼさないため、体積を監視したい袋状の物に対して気軽に使うことができます。 例題 ダウンロード: https://us.v-cdn.net/6038102/uploads/454L04E6QDGM/model01.7z 10x10x10mm の箱を引っ張って体積を変えるだけの例題です。 どのモニター体積にも共通ですが、袋を作るシェルの法線は、外側を向いている必要があります。 /MONVOL/AREA の書式は簡単で、袋を作るサーフェスを指定すれば完了です。…
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/TH/SUBS でアセンブリ単位のエネルギーの出力をする例題
はじめに パートごとの運動エネルギー、内部エネルギーのグラフ履歴の出力には /TH/PART を使いますが、アセンブリ単位の場合には /TH/SUBS を使います。本記事では、/TH/SUBS を使う例題を一つ示します。 /TH/PART の参考記事 (項目C参照) Radioss の入力ルール まず、アセンブリは /SUBSET カードを使います。 普通、アセンブリとはパートの集まりですが、/SUBSET には /SUBSET の ID しか書けません。 アセンブリのアセンブリはこれでよいのですが、最初のアセンブリである、パートの集合はどうするのかというと、/PART 側に、所属する /SUBSET の ID を書くルールになっています。…
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1D はり要素 CBAR で丸棒を表現する例題
始めに 普段、主にシェル要素やソリッド要素を使っていても、何かちょっとしたものを、一から CAD で造形してシェルやソリッドメッシングをする代わりに、簡単な 1D の、はり要素(梁要素)で表現したくなる時はあると思います。 はりの力学や、はり要素は非常に長い歴史があるので、OptiStruct も多くの機能があり、非常にややこしいカードのルールがあったり、プリの HyperMesh にも覚えきれないほどの機能がありますが、そういったことは、必要になったときに知れば良いことなので、本記事では、はり要素利用の最初の一歩として、もっとも設定が簡単な、丸棒を表現してみます。 はり要素に関係するカードの説明 まず、はり要素は CBAR…
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OptiStruct の陽解法で塑性ひずみを利用して要素を消す方法
始めに 本記事では OptiStruct の陽解法で、塑性ひずみを利用して要素を削除する例題を示します。 仕組み 塑性ひずみを基準につかうので、まずは、弾性材料の MAT1 に塑性材料の MATS1 を組み合わせた弾塑性材料を用意します。 MATS1 で降伏はしますが、MATS1 自体には要素を消すという機能はないため、その機能を持つ MATF も組み合わせます。F はおそらく Failure (破断) の意図だと思います。 MATS1 で決めたルールで塑性ひずみが進展し、MATF で決めた基準値に到達すると、その要素を削除します。 例題 ダウンロード:…
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たった 1要素の線形材料の大変形解析でも不安定になる例題
はじめに 大変形の非線形静解析が解けない理由は、大きくは2個あると思います。 一つは、接触のある問題で、接触の状況(離れるべきなのか、くっつくべきなのか)が収束しないときで、もう一つは、不安定になっていて、解を見つけることが原理的に不可能になっている場合です。 この記事では、後者についての例題を示します。 不安定というのがどういうことなのかを理解するために、まず、非線形静解析とは、いったい何なのか、その概念をつかむ必要があります。 こちらの図に示したように、非線形静解析とは、与えられた荷重に対して、つり合いの取れる変形を求めるということです。このように、荷重をどれか選んだ時に、変形の可能性が一つしかないのであれば、解けます。…
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Ifric=4 で静摩擦、動摩擦を表現する例題
はじめに こちらの記事では /INTER/TYPE25 などの摩擦に関するオプションの Ifric=3 で静摩擦、動摩擦を表現する例題を示しました。 Ifric=3 では、必要なパラメータは 6個でしたが Ifric=4 では 3個になり、より設定が簡単になります。 なお v2025 まではバグがあり、摩擦係数がおかしいです。v2025.1 で修正されているので、v2025.1 以降を使ってください。 Ifric=4 の仕組みと使い方 Ifric=4 では相対すべり速度 0 で静摩擦係数、速度が増えるほど動摩擦係数に収束していく形になります。 式はこちらです。 入力するのは Fric, C1, C2 の 3パラメータです。 Fric =…
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シェルによるシートベルトモデル化の材料 /MAT/LAW119 の例題
始めに 本記事ではシェル要素用のシートベルトのモデル化のための材料 /MAT/LAW119 (/MAT/SH_SEATBELT) を使った、1要素モデルの例題を示します。 本記事では、最低限必要な項目のみ設定するようにしています。 /MAT/LAW119 について https://2026.help.altair.com/2026/hwsolvers/rad/topics/solvers/rad/mat_law119_sh_seatbelt_starter_r.htm まず最初に、この材料は、シートベルトの布の特性を表すための材料ではありません。シートベルトを簡易的にバネで表現するための材料です。…
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TIE カードによる結合力の合力を出力する例題
はじめに TIE カードごとの合力を出力する例題です。 例題 ダウンロード: https://us.v-cdn.net/6038102/uploads/XXEG4A1Q60WE/model01.7z このような簡単なモデルです。線形静解析です。どちらの結合条件も、合力は 1N のはずです。 必要な出力要求は、CONTF(OPTI)=ALL です。これで .cntf というテキストファイルに TIE ごとの合力が出力されます。 CONTF(H3D) は節点ごとの値を HyperView で表示するためのものです。併記可能です。 このように TIE ごとに合力の成分や、法線・滑り方向の合力がテキストで出力されます。
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/MAT/PLAS_DEF の例題
始めに /MAT/PLAS_DEF は Radioss にしては珍しく物性値が最初から定義されている弾塑性材料です。 なんとなくでよいので、それらしいものが必要という場合に、有用だと思います。 https://2025.help.altair.com/2025/hwsolvers/ja_jp/rad/topics/solvers/rad/mat_plas_predef_starter_r.htm 現在は、こちらの 7個の材料が用意されています。 例題 ダウンロード: https://us.v-cdn.net/6038102/uploads/LB24Z7EONXQ3/model01.7z この例題は、軟鋼 STEEL…
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新しい DOE に、既存の DOE の結果を追加する例題
始めに HyperStudy では、新しく作った DOE を実施する前に、すでに実施した DOE の結果を追加することができます。 これにより、重複する計算を省略することができたり、複数の DOE の結果を一つの表にまとめたりすることが用意になります。 なお、DOE を例として挙げていますが、最適化でも同じです。つまり、正確には、 「新しく作った DOE または最適化を実施する前に、すでに実施した DOE または最適化の結果を追加する」 となります。 例題 HyperStudy アーカイブファイルのダウンロード: https://us.v-cdn.net/6038102/uploads/LSIACWYAXLZP/study-1.hstx…
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DRESP1, ATTA=GEODEFR: 変形後のジオメトリ情報を使った応答
始めに OptiStruct 2025.1 では、変形後のジオメトリ情報、つまり距離や面積を応答にすることができるようになっています。 カードは DRESP1 です。 https://help.altair.com/hwsolvers/os/topics/solvers/os/dresp1_responses_attributes_bulk_r.htm 対象となるジオメトリ情報はこちらです。 https://help.altair.com/hwsolvers/os/topics/solvers/os/dresp1_geometric_response_bulk_r.htm 今回は、変形後の2節点の距離を使った最適化を行う例題を示します。…
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ソリッドの要素品質に応じて、要素を削除する方法
始めに 本記事では、ソリッド要素の要素品質に応じて、要素を削除する方法を、例題を通して説明します。 材料 /MAT や破断 /FAIL での応力やエネルギなど物理的な意味合いを持つ破断判定による要素削除と違い、要素品質のみでの判定なので、手軽に使える反面、注意しなくてはならないこともありますので、その辺りをお伝えします。 仕組み /PROP/SOLID カード内で指定します。 Vdef_min: 体積変化率が本指定値を下回ったら、要素削除 Vdef_max: 体積変化率が本指定値を上回ったら、要素削除 APS_max: アスペクト比が、本指定値を上回ったら、要素削除 COL_min: テトラ Collapse…
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/PART カードのシェル板厚情報で、接触判定距離を変更する例題
始めに 2025.1 時点で最も汎用性の高い /INTER/TYPE25 を使うと、シェル要素は自動的に、シェル要素の板厚の半分で接触判定します。 ただ、メッシュを変更せずに板厚だけ変えたりすると、例えばつらつらで作成してあった接触部分は、初期干渉したり、隙間ができたりします。 シェル要素は、板厚定義だけ変えて流しなおすことが多いので、要素の板厚とは異なる場所で、接触判定距離を指定できると便利です。 それが /PART カードの Thick オプションです。 これは接触判定距離にのみ使われます。応力ひずみといった物性には影響しません。 例題 10mm の隙間をあけておいて、ソリッド要素をシェル要素に押し付けていきます。…
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ソリッド要素の異方性の例題: 円筒座標系を用いた材料方向の指定
始めに 本記事では、例題を通して、円筒座標系を使って、ソリッド要素の材料座標系を決める方法を説明します。 /PROP/SH_ORTH (/PROP/TYPE6) でのルール 材料座標系は、ソリッドプロパティ /PROP/SH_ORTH で定義します。 利用するのは Ip, Vx,y,z, Px,y,z の項目です まず、円筒座標系を使う場合は Ip=24 とします。 次に、円筒軸の向きを示すベクトルを Vx, Vy, Vz で定義します。例えば全体座標系の Z 軸を向いているなら Vx=Vy=0, Vz=1 という具合です。ベクトルの大きさは関係ありません。 最後に、円筒軸上の座標の一つを Px, Py, Pz で定義します。 これで…
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Issue downloading huggingface model
Hello, I am getting an error running the DownloadModel operator in both the tutorial as well as a bespoke process: Oct 25, 2025 8:34:41 PM SEVERE: Process failed: The 'unknown' operator in the process executed by 'Download Model' failed with: Script terminated abnormally. This error needs to be fixed before the current…
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SPH 同士を衝突(接触)させる例題
始めに 本記事では、SPH 粒子同士を衝突、接触させる例題です。 SPH とシェルやソリッド要素を接触させる例題ではありません。完全に別物です。それについてはこちらを参考にしてください。 https://community.altair.com/discussion/41504/sph-%E3%81%A8%E6%A7%8B%E9%80%A0%E3%83%A1%E3%83%83%E3%82%B7%E3%83%A5%E3%81%AE%E6%8E%A5%E8%A7%A6%E3%81%AB%E9%96%A2%E3%81%99%E3%82%8B-tips 本記事では、SPH…
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剛体 /RBODY と強制変位 /IMPDISP が過拘束でおかしな結果となる例題
はじめに Radioss の剛体 /RBODY は、自由に動き回っていることが多いので、ついつい忘れがちですが、剛体の真ん中の節点で、周りの節点の運動を完全に拘束している、非常に強い拘束条件です。 ですので、このように、剛体の周りの節点に同じく拘束条件である強制変位 /IMPDISP を付けるとおかしな結果になってしまうことがあります。 本記事ではこの例題について解説します。なおタイトルでは /IMPDISP としていますが /IMPVEL, /IMPACC にも共通します。 例題 ダウンロード: https://us.v-cdn.net/6038102/uploads/BPDVOSPIJDYO/model01.7z このモデルは、物体を…
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コネクタ要素 (/PROP/CONNECT, /PROP/TYPE43) を横に引っ張っても応力は出ないという例題
初めに /MAT/LAW117 などの接着モデル材料 (*1) に使うヘキサ要素には、専用の要素プロパティ /PROP/CONNECT (/PROP/TYPE43) を割り当てます。 この材料を、横方向に引っ張っても、応力が一切出ません。それを示す例題と、なぜそうなるのか、というのを、本記事で説明します。 *1) 接着剤の材料そのものであるプラスチックの材料を良く表すのではなく、接着部分のモデル化に便利な材料、という意味で、接着材料ではなく、接着モデル材料と表現しています。 例題 ダウンロード: https://us.v-cdn.net/6038102/uploads/IEIF7KUCYIEV/model01.7z…
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重み付き固有値応答 WFREQ を使った例題
始めに OptiStruct の最適化応答 DRESP1 には WFREQ というタイプがあります。これは重み付きの固有値応答です。 重み付きの固有値の応答といってもわかりにくいと思うので、その辺りは例題の結果などを見ながら理解していきましょう。 これを使うと、複数のモードの周波数をまとめて底上げするような最適化が可能です。 例題 ダウンロード: https://us.v-cdn.net/6038102/uploads/8V3YW8JVDA8T/model01.7z 解析自体は 100x100x1mm のシェル要素モデルでのフリーフリーでの固有値解析で、トポグラフィー最適化の設定をしてあります。 最適化としては WFREQ…
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膨らむ RBE2 の例題
始めに OptiStruct で RBE2 といえば剛体なので、膨らんだり、変形したりするはずがありません。しかし、FEM をやっている、おそらくほとんどの方が、一度は、膨らんだり変形したり、とにかく伸びたり縮んだりする RBE2 というものを体験していると思います。こんな感じで。 本記事では、この例題を示し、なぜこのようなことが起きているのか、説明します。 例題 ダウンロード: https://us.v-cdn.net/6038102/uploads/MJPSAPCQKFG9/model01.7z この例題は、赤い RBE2 を 6.28 rad = 360 度回転、つまりまるっと一回転させる条件をつけた、線形静解析です。…
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TABLEST と MATS1 カードによる温度依存の弾塑性材料の例題
初めに OptiStruct で弾塑性材料というと MATS1 でして、TABLEST というカードと組み合わせることで、温度依存性のある応力ーひずみ(または塑性ひずみ)線図を与えることができます。 例題を通して、解説します。 例題 ダウンロード: https://us.v-cdn.net/6038102/uploads/G15ZLZ4V3P89/model.7z モデルはシェル 1要素の引っ張りモデルです。フォルダが2個あるのは、300K 環境下と 600K 環境下での、それぞれの引っ張り試験です。 与えている応力ー塑性ひずみカーブです。常温 300K では 10MPa で降伏し、600K では 1MPa で降伏するとしています。…