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DRESP1, ATTA=GEODEFR: 変形後のジオメトリ情報を使った応答
始めに OptiStruct 2025.1 では、変形後のジオメトリ情報、つまり距離や面積を応答にすることができるようになっています。 カードは DRESP1 です。 https://help.altair.com/hwsolvers/os/topics/solvers/os/dresp1_responses_attributes_bulk_r.htm 対象となるジオメトリ情報はこちらです。 https://help.altair.com/hwsolvers/os/topics/solvers/os/dresp1_geometric_response_bulk_r.htm 今回は、変形後の2節点の距離を使った最適化を行う例題を示します。…
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ソリッドの要素品質に応じて、要素を削除する方法
始めに 本記事では、ソリッド要素の要素品質に応じて、要素を削除する方法を、例題を通して説明します。 材料 /MAT や破断 /FAIL での応力やエネルギなど物理的な意味合いを持つ破断判定による要素削除と違い、要素品質のみでの判定なので、手軽に使える反面、注意しなくてはならないこともありますので、その辺りをお伝えします。 仕組み /PROP/SOLID カード内で指定します。 Vdef_min: 体積変化率が本指定値を下回ったら、要素削除 Vdef_max: 体積変化率が本指定値を上回ったら、要素削除 APS_max: アスペクト比が、本指定値を上回ったら、要素削除 COL_min: テトラ Collapse…
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/PART カードのシェル板厚情報で、接触判定距離を変更する例題
始めに 2025.1 時点で最も汎用性の高い /INTER/TYPE25 を使うと、シェル要素は自動的に、シェル要素の板厚の半分で接触判定します。 ただ、メッシュを変更せずに板厚だけ変えたりすると、例えばつらつらで作成してあった接触部分は、初期干渉したり、隙間ができたりします。 シェル要素は、板厚定義だけ変えて流しなおすことが多いので、要素の板厚とは異なる場所で、接触判定距離を指定できると便利です。 それが /PART カードの Thick オプションです。 これは接触判定距離にのみ使われます。応力ひずみといった物性には影響しません。 例題 10mm の隙間をあけておいて、ソリッド要素をシェル要素に押し付けていきます。…
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ソリッド要素の異方性の例題: 円筒座標系を用いた材料方向の指定
始めに 本記事では、例題を通して、円筒座標系を使って、ソリッド要素の材料座標系を決める方法を説明します。 /PROP/SH_ORTH (/PROP/TYPE6) でのルール 材料座標系は、ソリッドプロパティ /PROP/SH_ORTH で定義します。 利用するのは Ip, Vx,y,z, Px,y,z の項目です まず、円筒座標系を使う場合は Ip=24 とします。 次に、円筒軸の向きを示すベクトルを Vx, Vy, Vz で定義します。例えば全体座標系の Z 軸を向いているなら Vx=Vy=0, Vz=1 という具合です。ベクトルの大きさは関係ありません。 最後に、円筒軸上の座標の一つを Px, Py, Pz で定義します。 これで…
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Issue downloading huggingface model
Hello, I am getting an error running the DownloadModel operator in both the tutorial as well as a bespoke process: Oct 25, 2025 8:34:41 PM SEVERE: Process failed: The 'unknown' operator in the process executed by 'Download Model' failed with: Script terminated abnormally. This error needs to be fixed before the current…
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SPH 同士を衝突(接触)させる例題
始めに 本記事では、SPH 粒子同士を衝突、接触させる例題です。 SPH とシェルやソリッド要素を接触させる例題ではありません。完全に別物です。それについてはこちらを参考にしてください。 https://community.altair.com/discussion/41504/sph-%E3%81%A8%E6%A7%8B%E9%80%A0%E3%83%A1%E3%83%83%E3%82%B7%E3%83%A5%E3%81%AE%E6%8E%A5%E8%A7%A6%E3%81%AB%E9%96%A2%E3%81%99%E3%82%8B-tips 本記事では、SPH…
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剛体 /RBODY と強制変位 /IMPDISP が過拘束でおかしな結果となる例題
はじめに Radioss の剛体 /RBODY は、自由に動き回っていることが多いので、ついつい忘れがちですが、剛体の真ん中の節点で、周りの節点の運動を完全に拘束している、非常に強い拘束条件です。 ですので、このように、剛体の周りの節点に同じく拘束条件である強制変位 /IMPDISP を付けるとおかしな結果になってしまうことがあります。 本記事ではこの例題について解説します。なおタイトルでは /IMPDISP としていますが /IMPVEL, /IMPACC にも共通します。 例題 ダウンロード: https://us.v-cdn.net/6038102/uploads/BPDVOSPIJDYO/model01.7z このモデルは、物体を…
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コネクタ要素 (/PROP/CONNECT, /PROP/TYPE43) を横に引っ張っても応力は出ないという例題
初めに /MAT/LAW117 などの接着モデル材料 (*1) に使うヘキサ要素には、専用の要素プロパティ /PROP/CONNECT (/PROP/TYPE43) を割り当てます。 この材料を、横方向に引っ張っても、応力が一切出ません。それを示す例題と、なぜそうなるのか、というのを、本記事で説明します。 *1) 接着剤の材料そのものであるプラスチックの材料を良く表すのではなく、接着部分のモデル化に便利な材料、という意味で、接着材料ではなく、接着モデル材料と表現しています。 例題 ダウンロード: https://us.v-cdn.net/6038102/uploads/IEIF7KUCYIEV/model01.7z…
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重み付き固有値応答 WFREQ を使った例題
始めに OptiStruct の最適化応答 DRESP1 には WFREQ というタイプがあります。これは重み付きの固有値応答です。 重み付きの固有値の応答といってもわかりにくいと思うので、その辺りは例題の結果などを見ながら理解していきましょう。 これを使うと、複数のモードの周波数をまとめて底上げするような最適化が可能です。 例題 ダウンロード: https://us.v-cdn.net/6038102/uploads/8V3YW8JVDA8T/model01.7z 解析自体は 100x100x1mm のシェル要素モデルでのフリーフリーでの固有値解析で、トポグラフィー最適化の設定をしてあります。 最適化としては WFREQ…
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膨らむ RBE2 の例題
始めに OptiStruct で RBE2 といえば剛体なので、膨らんだり、変形したりするはずがありません。しかし、FEM をやっている、おそらくほとんどの方が、一度は、膨らんだり変形したり、とにかく伸びたり縮んだりする RBE2 というものを体験していると思います。こんな感じで。 本記事では、この例題を示し、なぜこのようなことが起きているのか、説明します。 例題 ダウンロード: https://us.v-cdn.net/6038102/uploads/MJPSAPCQKFG9/model01.7z この例題は、赤い RBE2 を 6.28 rad = 360 度回転、つまりまるっと一回転させる条件をつけた、線形静解析です。…
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TABLEST と MATS1 カードによる温度依存の弾塑性材料の例題
初めに OptiStruct で弾塑性材料というと MATS1 でして、TABLEST というカードと組み合わせることで、温度依存性のある応力ーひずみ(または塑性ひずみ)線図を与えることができます。 例題を通して、解説します。 例題 ダウンロード: https://us.v-cdn.net/6038102/uploads/G15ZLZ4V3P89/model.7z モデルはシェル 1要素の引っ張りモデルです。フォルダが2個あるのは、300K 環境下と 600K 環境下での、それぞれの引っ張り試験です。 与えている応力ー塑性ひずみカーブです。常温 300K では 10MPa で降伏し、600K では 1MPa で降伏するとしています。…
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グローバル最適化 (GSO) の例題
はじめに OptiStruct の最適化アルゴリズムは、ひたすら目的関数が下がる方向を目指して下り続ける、というアルゴリズムです (最大化の場合は、上り続ける)。 高速で正確な処理ができる反面、下図のように、極値が複数ある問題に対して、スタート地点で、たどり着ける先が決まってしまいます。下ることはできても、上ることができないからです。最適化の世界では、多峰性問題などとも呼ばれます。 (絵が下手ですみません) この問題を回避する一つの手法として、OptiStruct では、グローバルサーチオプション (GSO) という機能を用意しています。要は、ユーザー指定の初期値からのみ探索をするのではなく、いろいろなスタート地点を OptiStruct…
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Mutual Coupling between two SPH sources
1] I want to check the mutual coupling between two SPH sources separated by distance of 900mm. For that i have two SPH sources oriented in Broadside direction of Patch antenna array & 45 degree in XY plane.(Note : Both the sources are oriented in Azimuth plane). if we can check the mutual coupling between these equivalent…
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接触の微小な初期干渉を除去する ADJUST オプションの使用例
はじめに 理想を言えば、初期干渉のないモデルを作ることが理想ですが、どんなにキレイに CAD やメッシュを作成しても、それ等自身も、ある程度の交差を持って作成されたデータですし、実際に計算を実行する OptiStruct にしてもコンピュータ自身にしても、数値の丸め誤差があるので、初期干渉と、判定されてしまうことはあります。 目に見えて判断できるようなものは、メッシュで取り除いた方がよいとしても、あまり細かいところまで気にしていると、いつまでもモデルが完成しないので、ここは、OptiStruct 自身が持つ初期干渉調整機能を使うのがよいかと思います。 例題1、初期干渉をしてしまうモデル ダウンロード:…
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なぜかすごい初期干渉が起きてしまう例題と回避方法
初めに OptiStruct の接触 (CONTACT カード) を使っていると、なぜか、ふいに、ものすごい初期干渉として判定されてしまう時があります。 今回は、ものすごい初期干渉をしてしまうモデルを一つ提示し、なぜそうなってしまったのか、どういう回避方法があるのか、といったところを示します。 例題モデル ダウンロード: https://us.v-cdn.net/6038102/uploads/IQKVEMYCTS9Q/model01.7z このように2枚のシェル要素が重なっているモデルです。厚みがありすぎて初期干渉しているわけではありません。両方の板厚は 1mm で、隙間も 1mm あります。 HyperMesh…
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Ifric=3 で静摩擦、動摩擦を表現する例題
はじめに Radioss の接触カード /INTER/TYPExx シリーズや摩擦定義カード /FRICTION の摩擦モデルには Ifric=3 で指定できる Renard 則というものがあり、これを使うと、学校で習った、静摩擦、動摩擦のように滑り速度で変化する摩擦係数を指定することができます。 本記事では、もっとも簡単に、静摩擦、動摩擦として使ってみる方法と、例題モデルを一つ提示します。 簡単な使い方 まず、学校の理科や物理では、静摩擦係数 0.3, 動摩擦係数はその半分の 0.15 などというように習いましたが、このモデルは、そのような…
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音響メッシュだけでの固有値解析
はじめに OptiStruct のヘルプには様々な例題があるのですが、シンプルに、音響メッシュだけで、音場の、固有周波数 (共鳴の周波数) を計算するものがありません。なにかと、構造―音場連成の周波数応答解析のようになっていたりします。 そういったモデルも、構造の振動解析モデルと、音場の振動解析モデルの組み合わせですので、音場だけの固有値解析モデルの作り方を知っている方が、何かと、そういったモデルを理解する助けにもなると思います。 そこで、本記事では、非常に検証が簡単な、両端を開放した管が作る音場の固有周波数を求めるモデルを提示します。 モデル ダウンロード:…
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初速を遅れて与える例題
はじめに Radioss 2025.1 から初速カード /INIVEL に Tstart オプションが入りました。 これによって、自由に初速を与える時刻をずらすことができます。 なお、この Tstart のある行に HyperMesh 2025.1 が対応していないので、テキストエディタで手入力が必要です。例題モデルを HyperMesh 2025.1 に読み込むと Tstart のある行が消えるので、注意しましょう。参考記事はこちら、…
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Radar system modelling WRAP
Dear community, I would like to create a new radar model in WRAP (v 2025). The radar is equipped with an Active Electronically Scanned Array (AESA) with given Field of Regard (FOR) in azimuth and elevation. From the Altair WRAP 2025.0 User Guide Chapter 11.1 I found: "It is possible to define if the radar shall be directed…
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/INTER/TYPE2 の結合力の合力の履歴出力を行う問題
始めに 本記事は、/INTER/TYPE2 の結合力の合力の履歴出力を行う例題です。 例題 ダウンロード: https://us.v-cdn.net/6038102/uploads/RK69YO299U9N/model01.7z このような単純なモデルです。部品間は /INTER/TYPE2 でつないでいます。 結合条件を付けたいだけなら、上下のパーツを主サーフェスにして、真ん中のパーツを副節点集合にすれば、1個でできますが、結合力の集計値を出力したい場合は、本モデルのように、結合条件を、それぞれ分けます。 あとは /TH/INTER で、/INTER/TYPE2 の ID を指定してやれば、結合の合力が T01 ファイルに書き出されます。…
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熱ひずみを出力する例題
始めに この例題では、線形熱応力解析に対して、熱ひずみを出力してみます。 例題 ダウンロード: https://us.v-cdn.net/6038102/uploads/QGSGRACLZKEC/model01.7z モデル自体は1要素モデルで、左半分を拘束して、+300K 温度を上昇させています。 必要な出力要求カードは STRAIN です。本例題では、h3d 形式で、機械的ひずみと、熱ひずみを要求しています。 この結果、全ひずみ、機械的ひずみ、熱ひずみが出てきます。 全ひずみ = 機械的ひずみ + 熱ひずみ ですので、自分で計算するから、どちらかは不要という場合は、MECH, THER のどちらかだけの指定でも良いです。 εxx…
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モード合成法の周波数応答解析を直接法に切り替えてみる例題
はじめに 私の体感的に、ほとんどの方が、周波数応答解析にはモード合成法を使っているように感じます。ただ、モード合成法は、そもそもの前提として、モデルから固有モードを抽出しなくてはいけないのですが、モードの数というのは、評価対象の周波数が上がると指数関数的に増えていきます。 ですので、ある程度、周波数が上がっていくと、周波数応答解析を始める前段階の、固有値抽出の計算コストが極端に高くなり、メモリ不足、SSD 不足、いつまでたっても固有値抽出が終わらない、といった問題が起きてきます。 そこで出てくるのが直接法の周波数応答解析です。…
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Extracting total simulation time.
Is there a feature or method to obtain the total simulation time with full decimal accuracy? I noticed that PSIM displays the total simulation time after a run, but it only shows a rounded value. So is there any method to extract the exact simulation time in any of its output files or logs?
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非線形過渡解析で、アニメーションと履歴グラフ用データの出力間隔を別々にする例題
始めに 非線形過渡解析の、一般的な出力間隔は SUBCASE 内で指定する NLOUT で決めるので、どの出力も同じ間隔で出てきます。 しかし、DISPLACEMENT などの出力要求カードは直接 NLOUT を指定することができ、また、出力先のファイルも H3D や OPTI 等選べるため、全体のアニメーションは控えめなコマ数で、特定節点や要素の状態量は細かく、ということができます。 Radioss ユーザーからすると、アニメーションファイル (Aファイル, .h3d) と履歴ファイル (T01) のような関係となるような、出力ができるということになります。…
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Magnetic-Transient solve stops with “ill-connected elements” although mesh check is clean
Hi everyone, I’m modelling an axial-flux machine (AFM) in SimLab 2025. My CAD is imported as a STEP file and meshed inside SimLab. I have already run three transient magnetic simulations successfully; the only difference between them was the magnet arrangement on the rotor. After applying a new magnet pattern the solve now…