シミュレーション関連の技術リソースとディスカッションのためのスペース。
はじめに 皆さんは、なんとなく、並列数を 2倍にしても、計算速度は 2倍にならないということを、肌で感じていると思います。 本記事では、私が書いている Radioss 入門演習書の、リモコン落下解析のモデルを用いて、様々な並列パターンで計算してみて、ログを見ながら、演算効率がどのように変化しているのか、というのを解説します。 https://learn.altair.com/course/view.php?id=699 なお、今回のログの読み方がうまく当てはまらないこともあるかと思います。あくまで、どのあたりを見たらよいのか、というヒントになればと思います。 SPMD の並列演算をしてみた結果 SPMD は要は実行オプションの -np…
SimSolidは以下のようにECADを読み込むことができます。メッシュ作成をすることなく、少ない手間で熱応力解析を実施し、基板のたわみや応力を求めることができます。 Fig1. 対応CAD PCBのECADを読み込み、素子を熱源として温度境界や体積熱を与え、全体に対流境界を与えて熱伝導解析を実施します。 Fig2. 熱伝導解析の結果 (温度分布) 熱伝導解析で得られた温度分布を温度境界とし、線形静解析により、基板のたわみや応力を計算できます。 Fig3. 熱応力解析(静解析)の結果 (変位)
はじめに CFRP などの、特に積層向けの複合材料と言えば /MAT/LAW25 (/MAT/COMPSH) の CRASURV 材料なのですが、非常にパラメータが多く、複雑ですので、いきなり全パラメータを埋めていくのは難しいと思います。 そこで、本記事では 線形材料としての定義 応力に上限を設定する。 降伏するが、降伏応力は拡大しない 降伏応力も拡大する、非線形材料としての定義 という順番で、階段を一段ずつ上るように説明していきます。用途によっては 1段目、2段目で十分ということもあると思うので、そういう意味でも、この順番で理解を深めていくのが良いと思います。 線形材料としての定義…
パートを細かく分けて、パートごとに板厚を定義する ある程度はなめらかにできます。 パートは HyperMesh上ではコンポーネントですが、コンポーネントやプロパティでグループ分けができるので、モデル管理は簡単です。 要素ごとに板厚を定義する Radioss では、要素一つ一つに板厚を定義できます。もちろん /PROP/SHELL などのプロパティ設定値よりも優先されます。なめらかな分布を持たせるときに活用できます。
2024年11月28日から29日に広島で開催された1DCAE・MBDシンポジウム2024において、「機械学習と1Dシミュレーションを活用したパワーエレクトロニクス設計(Power Electronics Design Leveraging Machine Learning and 1D Simulation)」というテーマで講演を行いました。 シンポジウム|1DCAE…
はじめみ /PROP/TYPE9 などの異方性要素特性では、座標系 /SKEW を使って、材料方向を定義できます。 「計算開始後もずっと /SKEW の向きに更新されるのですか?(物体が回転しても材料座標系は回転しないのですか?)」という質問をいただいたことがあるのですが、計算初期化で要素に材料座標系を定義するときにのみ使わるのであって、計算開始後の材料座標系には影響しません。計算開始後は、要素の回転に伴って、材料座標系も回転します。 本記事では、それを示す一例を提示します。 例 例として、このようなシェル 1要素のモデルを用意しました。10mm角で厚さは 1mm です。/SKEW/FIX というのは空間に固定の座標系です。…
始めに 本記事では、厚肉シェル要素、対応するプロパティは /PROP/TSHELL を使うときに、厚み方向の積分点ごとの応力出力の要求方法を説明します。 エンジンファイル _0001.rad に必要となるカード こちらです /H3D/SOLID/TENS/STRESS/IR=ALL/IS=ALL/IT=ALL 確認用の例題 私自身がテストに使った 1要素モデルはこちらです。 このモデルはこのように、上面 (積分点 5 側) の節点を引っ張って、下面 (積分点 1 側) の節点を圧縮しています。 このように、最下部の積分点 1 では、負の応力 (全体座標の xx 成分) 最上部の積分点 5 では、正の応力が出ています。
はじめに このエラーが出たときの対処法をお知らせします。 原因 設定ファイルに書き込まれた材料データ保存フォルダが存在していないなど、何か設定ファイルとの食い違いに起因して起きています。 対策 エクスプローラーで、次のフォルダに行きます %userprofile%\appdata\roaming そのフォルダに MultiScaleDesignerX.dat というファイルがあるので、削除します。 あらためて MultiScale Designer 2024.1 を起動してみてください。
SimLabは2024年前後から急激にECADの読込能力が向上しました。 ただ、例えば基板の熱のそりなどの問題では、微細な配線をそのままモデル化せず、ある程度大きな格子メッシュを作成し、そのメッシュ領域に含まれる各材料が占める体積の割合から加重平均により物性を計算するモデル化が良く使われております。 そのモデル化手法をトレースマッピングと呼ばせて頂いておりますが、SimLabでは非常に簡単な手順でモデルを作成することが可能です。 ご興味ございましたらご確認頂けますと幸いです。
はじめに材料に異方性がある場合、0 度方向の特性なら、0度方向に揃えた材料の引張試験をして得られる、応力ーひずみの関係は、そのまま σ11 と ε11 の関係になります。 90度の場合も、90度方向に揃えた材料の引張試験をして得られた応力ーひずみの関係が、そのまま σ22ーε22 の関係になります。 しかし 45度の場合は、残念ながらそうなりません。45度に揃えた材料の引張試験を行って得られた応力ーひずみの関係は、単純に σ12-γ12 の関係になってくれません。 この部分ですが、あまり多くのコンテンツがなくて、必要なときになかなか出てこないと私自身感じていたので、本記事で、まとめとして記しておきます。…
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