OptiStruct のMATMDS と積層シェル要素の1要素例題モデル

altair_fukuoka
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Altair Employee

始めに

本記事では、OptiStruct 向け MultiScale Designer 材料 MATMDS を積層シェル要素に適用した 1要素モデルを示します。

 

1要素例題モデル

例題モデルのダウンロードはこちら

matmds_1elem_example.7z

 

動作確認、作業にはバージョン 2024.1 を利用しています。

 

OptiStruct モデルの説明

作業の順番的には MultiScale Designer が先なのですが、MultiScale Designer は GUI 的になんとなく雰囲気で使うことができる可能性が高いので、最初に OptiStruct 側の決まり事から説明します。作業の順番通りに知りたい場合は、MultiScale Designer の説明を先に読んでもらっても問題ありません。

 

普段から MAT8 を使っている方にとっては MAT8 を MATMDS に置き換えるだけです。

 

まずは、MultiScale Designer で出力することになる材料データ _mdsMAT.dat を matmds という名前で、使えるように宣言します。

 

そしたら、その材料データを材料 1番として利用できるようにします。

 

そうしたら PLY カードで、この材料 1番を指定します。PCOMP や PCOMPG で積層モデルを作る場合も同じように MATMDS 材料を指定すれば大丈夫です。

image

 

要は、最初の ASSIGN と MATMDS の宣言さえ終えてしまえば、MAT8 と全く同じ感覚でモデル作成を行うことができます。

 

HyperMesh での操作を知りたい方は、最後の動画をご覧ください。

 

MultiScale Designer 材料の設定

MultiScale Designer では、一番最初にユニットセルの設定を行いますが、このときに、材料方向も確認してください。

どのユニットセルを選んでも、かならずセルの説明図が出てきます。このとき X, Y 軸が、材料方向 1,2、Z 軸が板厚(積層)方向となります。

(クリックで拡大)

 

 

素材を設定したら、非線形テストを実行します。間の Macro Laminate、Macro Test, Forward Linear は OptiStruct で MATMDS として使う用途であれば飛ばすことができます。

 

(クリックで実行)

 

結果

OptiStruct は配向角 0 度で 4層積層しています。配向角 0度のテストは MultiScale Designer では下記に相当します。

(クリックで拡大)

 

OptiStruct は 10mm角の正方形を 0.2mm、2% 引っ張っています。同じ結果が得られていることが分かります。

 

動画による説明

記事では細かい説明や操作は省略していますので、細かい部分はこちらの動画でご確認ください。


 

動画ファイル .mp4 のダウンロード: KB0125170_OptiStruct積層シェルでMultiScaleDesignerMATMDSを使う1要素モデルの説明.mp4