始めに
本記事では、円筒座標系を使った異方性材料の例題を示します。
利用するカードは、まず、材料に直交異方性材料の MAT9OR,
https://help.altair.com/hwsolvers/ja_jp/os/topics/solvers/os/mat9ort_bulk_r.htm
円筒座標系に CORD2C
https://help.altair.com/hwsolvers/ja_jp/os/topics/solvers/os/cord2c_bulk_r.htm
要素プロパティに PSOLID です。
https://help.altair.com/hwsolvers/ja_jp/os/topics/solvers/os/psolid_bulk_r.htm
どのように使ったのかは、例題の中で説明します。
例題
ダウンロード:
このような簡易的な円盤です。内圧を与える計算をします。
拘束条件がないため、ふんわりと空中に全体を保持する、慣性リリーフ解析を使っています。 (PARAM, INREL, -2)
さて円筒座標系 CORD2C ですが、緑が必要な項目です。
このように、点A, B, C が作るベクトルや面で、円筒座標系を決めています。ベクトルや面の大きさは、任意です。
このモデルではこうなっています。HyperMesh で作った時に、微妙な数値誤差が入ってしまいましたが、主の値に対して 8桁も小さいので、放ってあります。気になるなら 0.0 にしておけば良いでしょう。
そして PSOLID の CORDM でこの CORD2C を指定します。
この例題モデルだと、ここです。
そして材料 MAT9OR で必要な項目はこちらの緑のところです。密度は、質量が必要な計算の時は入れます。円筒座標系の場合、材料方向との関係は、座標系 R 方向が材料 1, Θ が 2, z が 3 です。
この例題では、Θ 周方向に強化したような材料としています。
結果です。変形倍率 10倍のアニメーションです。
ちなみに E1 と E2 を入れ替えると、ふくらみ (=円周が伸びる) に対しての抵抗が弱くなるので、
このようにぐいぐい広がっていきます。ここからも期待通りの設定ができていたことが分かると思います。(これは添付しないので、ご自身でやってみてください)