DVPREL2, DEQATN を用いて、数式で、要素プロパティの最適化を行う例

始めに

OptiStruct の寸法最適化 (要素プロパティや、材料の値を変化させる最適化) は、通常、設計変数 = 書き換えたいプロパティ値、として使います。しかしタイトルに挙げたカードを使うことで、書き換えたいプロパティ値 = 設計変数で演算した結果値、という風にすることができます。本記事では、その例題を一つしめします。

例題

入力モデルダウンロード

このような矩形断面の梁要素を考えます。片持ち梁の問題です。

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面積 A、断面二次モーメント1 I1, 断面二次モーメント2 I2 はそれぞれ

A=bh

I1=b h^3/12

I2=b^3 h\12

です。最適化で A, I1, I2 を設計変数にするのではなく、b, h を設計変数にして、A, I1, I2 は演算した値を使うようにしてみます。

PBEAM

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実は、PBEAML という b, h を直接指定できるビーム要素特性を使えば、本記事のやり方は必要ないのですが、あくまで、良く知られている式で、簡単に検証できるということで選んでいます。

設計変数は b と h の 2個です。どちらも初期値 5, 下限上限を 1~ 10 としています。

DESVAR

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それから A, I1, I2 の関数を 3 個用意します。

DEQATN

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今のところ、設計変数と、関数は全く関係していない状態です。今から、これらを結び合わせて PBEAM の A, I1, I2 を書き換えるようにしてみます。

DVPREL2

image.png image.png image.png

ちなみに DVPREL2 の青のところの並びと、DEQATN への引数の並び順が大事なのですが、HyperMesh では、DESVAR の ID の小さい順番で並んでしまうので、テキストエディタで並び変えたり, DEQATN 側を並び替えたりして対応してください。

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最適化設定は、コンプライアンスに制約をいれて、体積最小化しています。つまり、h が増えて、b が減る、縦に細長い断面になるはずです。期待通りの結果が得られています。

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Comments

  • altair_fukuoka
    altair_fukuoka
    Altair Employee

    応答にも DRESP2 といものがあり DEQATN 関数を通した応答値を取ることができます。

    OptiStruct 2024 構造最適化アドバンスト 日本語トレーニング資料の 6節を参考にしてください。

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  • altair_fukuoka
    altair_fukuoka
    Altair Employee

    リンクがうまく入りませんでした。

    こちらです。