材料座標系の設定方法(簡単な方法限定版)
始めに
異方性の要素プロパティで、材料座標系を定義する方法を説明します。もっとも簡単な定義方法に限定して説明します。
シェル要素プロパティの場合
こちらの
このあたりのプロパティが対象になります。どれも共通しているので /PROP/TYPE9 で説明します。
ベクトル (Vx, Vy, Vz) か、座標系 /SKEW を使う方法が簡単な方法です。
(クリックで拡大します。)
ベクトルの場合、ベクトルをシェル要素に投影して材料 1軸が決まります。数学の話は無しで説明しtますので、ざっくりした説明になりますが、面内で 90度の材料 2軸も自然と求まります。投影するので、面内にピッタリ収まるベクトルである必要はありません。
座標系 /SKEW を使う場合、X 軸の向きのベクトルを利用します。X 軸の向きを面に投影して材料 1軸、その 90度に 2軸となります。これも投影するので、面内にピッタリ収まる必要はありません。
ソリッド要素プロパティの場合
対象となるのは、/PROP/TYPE6 です。
一番簡単な方法は、座標系 /SKEW を使う方法です。ソリッド要素の場合、投影はありません。指定した座標系の X, Y, Z 軸がそのまま、材料の 1, 2, 3軸となります。
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厚肉シェル要素プロパティの場合
対象のプロパティは図の 2個です。
/PROP/TYPE21 で説明します。
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実はシェル要素と同じで (Vx, Vy, Vz) でベクトルを指定するか、座標系 /SKEW の X軸を利用して、ある面に投影することで、材料 1方向が決まります。
投影する面は、次のt-r 平面です。節点の並びで決まるので、メッシュを作るときに、シェル要素を厚さ方向に押し出して作る必要があります。
1軸が決まればt-r 面内で 90度の 2軸が決まります。そして t-r の法線方向である s の向きが 3軸となります。
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