SimSolid2022.3.1新機能:シーム溶接反力の損傷判定
SimSolid2022.3.1ではシーム溶接反力のポスト機能が強化され、損傷判定を行えるようになりました。
単位長さあたりの反力
溶接ビードにかかる単位長さあたりの力、モーメントを確認できるだけでなく、
単位長さあたりの反力に対する損傷判定が行えるようになりました。
確認できるものは以下の通りです。
- 単位長さあたりの反力(magnitude)の最小値、最大値
- 単位長さあたりの総接触力(magnitude)
- 単位長さあたりの反モーメント(magnitude)の最小値、最大値
- 単位長さあたりの総接触モーメント(magnitude)
- 損傷のステータス(Passed or Failed)
- 接触力/モーメントの成分
また、破壊判定時に溶接のどの箇所が設定した制約値に違反しているかをグラフで確認することができ、
その際にグラフを画像や値を txt形式で出力できます。
単位長さあたりの応力
溶接ビードにかかる単位長さあたりの応力を確認できるだけでなく、
応力(法線、せん断、相当)に対する破壊判定が行えるようになりました。
確認できるものは以下の通りです。
- のど厚方向の平均/最大法線応力
- 溶接軸に直角な方向の平均/最大せん断応力
- 溶接軸に平行な方向の平均/最大せん断応力
- 相当応力
- 損傷のステータス(Passed or Failed)
損傷基準に法線、せん断応力を入力した場合、単位長さあたりの法線、せん断応力を基準とした判定となります。
損傷基準に相当応力を入力した場合、相当応力の計算式は以下の通りとなります。
この相当応力は計算された標準値よりも小さい必要があり、
デフォルトではユーロコード3(EN 1993-1-8: Eurocode 3: Design of Steel Structures, Section 4.5.3)での公称応力法に基づき以下の式が得られます。
この式が満たされる場合、溶接は基準を満たしたことになります。
相当応力の入力欄では上式の右辺を指定できます。
また、ユーロコード以外の基準値を使用したい場合はのど厚aとセクション長さlの比を変えることができます。
(ユーロコード= l/a=6mm)
サンプルファイルを添付いたしますので、ぜひご活用ください。
ヘルプ
https://help.altair.com/ss/en_us/topics/simsolid/results/view_seam_weld_c.htm#task_vc1_z2n_trb