Radiossで内部エネルギーや運動エネルギーをから落下解析を途中で停止する方法
Radiossなど陽解法ソルバーの落下解析では、落下後何秒間計算を継続させるか設定する必要がございます。安全を見て長めの時間を設定すると、計算時間も長くなってしまうので、無駄なく適切なところで計算を終了させたいと言うお声を頂くことがございます。
そんなご要望に応えられるかもしれない機能の1つとして、エネルギセンサーがございます。
/SENSOR/ENERGY スターターファイル(*_0000.rad)に記入するエネルギー関連センサー。
/STOP/LSENSOR エンジンファイル(*_0001.rad)に記入。センサがアクティブになったら計算を停止。
(センサーは、エネルギー関連以外でもいろいろございます。)
例えばですが、内部エネルギの変化が少なくなっていたら、確認すべき重要な変形の終わっていると仮定して、計算を停止することが可能です。
日本語版Radioss定期トレーニングで使っているリモコン落下モデルにセンサー追加してみました。下図の上側はセンサー追加前のエネルギ推移です。下側がセンサー追加後です。内部エネルギの変動幅が10以下で0.0001秒経過したらセンサーを発動する、と言う設定になります。途中でグラフが切れているのはセンサーが発動し、計算が終了していることを示しています。
万が一、途中停止した結果を見て、もう少し計算を継続させたいなと思った場合は、リスタートファイル*.rstが残っていれば、エンジンファイル(*_0002.rad)を追加して、計算を延長することも可能です。
/STOP/LSENSORで計算終了させたときはリスタートファイル(rstファイル)を残すとヘルプに書いてありましたが、鉾盾確認精神で、rstファイルを出力しないオプション"-norst"をつけて計算実行したところ、そちらが優先されるようでrstファイルが出来なかったのでご注意下さい(Win版、v2024.1での確認)。
エネルギセンサーで計算停止するサンプルを添付させて頂きました。