Radiossの要素(1)シェル要素
Radiossのシェル要素は4節点の4角形要素と3節点の3角形要素です。昔は、4節点シェルを縮退させて、3角形として用いる事も行われていましたが、現在では使われません。4角形要素の定式のデフォルトは、古典的なアワグラスコントロールに基づく、BT(Belytschko-Tsai)要素ですが、物理アワグラスコントロールの要素(QEPH)や2×2積分の完全積分要素(Batoz)も使用出来ます。これらはプロパティで指定します。3角形要素のデフォルトはC0 3角形要素です。1点積分ですが、アワグラスは無い要素です。但し、硬めの傾向を示す要素であるため、4角形と3角形のシェル要素を混在させてモデル化を行う際は、精度を重視するのであれば3角形要素は10%以下にするのが望ましいと言われています。完全積分の3角形要素(DKT18)も使用出来ます。
シェルのプロパティでは、その使用目的(等方性、異方性、複合材、積層等)に応じて、以下の様なプロパティタイプが使用出来ます。
/PROP/SHELL:等方性シェル要素
/PROP/SH_ORTH:直交異方性シェル要素
/PROP/SHCOMP:複合材シェル要素
/PROP/SH_SANDW:サンドウィッチ積層シェル要素
/PROP/SH_FABR:異方性繊維シェル要素
シェルプロパティ内で指定する、主なオプションは以下の通りです。
Ishell:4角形シェル要素の定式化を指定
0:BTシェル要素(デフォルト、/DEF_SHELLが指定されている場合はその値)、
1点積分、古典的アワグラスコントロール
24:QEPHシェル要素、1点積分、物理アワグラスコントロール
12:Batozシェル要素、完全積分
Ish3n:3角形シェル要素の定式化を指定
0:C0三角形シェル要素(デフォルト、/DEF_SHELLが指定されている場合はその値)
30:DKT18シェル要素、完全積分
Idrilll:面内回転自由度のフラグ
0:面内回転自由度なし、1節点5自由度のシェル要素
1:Optistructと同様の面内回転自由度を持つ1節点6自由度のシェル要素
N:板厚方向の積分点数
0:積分点を設けず、断面力から直接計算します(デフォルト)、降伏条件には以下のIllyusin条件で行われます。
ここに、、
精度的には3点の積分点程度
1~10:板厚方向の積分点数。1は膜要素として用いる場合
Thick:板厚の値
Ithick:板厚変化を考慮するかどうかのフラグ
0:板厚変化は考慮せず(デフォルト、/DEF_SHELLが指定されている場合はその値)
1:板厚変化を考慮
Iplas:塑性計算手法のフラグ
0:ラジアルリターン(デフォルト、/DEF_SHELLが指定されている場合はその値)
1:Newton-Raphson法による反復計算
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