時間積分の安定性について (2)中央差分法

Altair_Ichikawa
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edited July 2018 in 質問と回答 (Q&A)

時間積分公式として、中央差分法を用いた場合の安定限界に関して、もう少し詳しく見てみましょう。運動方程式:

  eq2-1.jpg.8273227fb40b7960f5898f20172694a5.jpg

に対して、中央差分:

   eq2-2.jpg.0172816a05a4a79d378b8ae74a57c9a8.jpg 

    eq2-3.jpg.ded6999712beadccc0235be176f8406f.jpg

を代入します。運動方程式は簡単のため減衰と外力を無視すると、

   eq2-4.jpg.40304e530e9b315794c1e1e269b60e43.jpg

となるので、これに中央差分式:

 eq2-5.jpg.37fc6b32fbe1b807d80b0206bc1370d3.jpg 

 eq2-6.jpg.8e979e916695e3917b6a8a94d7da27ef.jpg   eq2-7.jpg.69900f25ffae378ce55725f87659051f.jpg

を代入すると、

 eq2-8.jpg.94b6c9da3f300a7539dc2476e84fc460.jpg

整理して、

   eq2-9.jpg.90653811cf9a0adb12843baaae99e005.jpg

  eq2-10.jpg.ade98bcc6bbb39057329f2dd681fa1e1.jpg

より、以下の漸化式が得られます。

 eq2-11.jpg.edd165cbf28faa49b677bc4951a2aa35.jpg

ここに、積分作用素行列は、

 eq2-12.jpg.84cfd8b3b7ae0559fa355bd98e442753.jpg

で、この固有値問題:

 eq2-13.jpg.5eecf953a6ee254cad1f4f4de4ef7280.jpg

より根が次のように得られます。

 eq2-14.jpg.46132399ff6db82ef66fa85301df313f.jpg 

安定条件:

 eq2-15.jpg.f3fe917375b74f250a6da338c6d46f77.jpg 

より、eq2-16.jpg.d791009f3da9bf5877d8ae5e8e477f21.jpgを考慮すれば、結局、

 eq2-17.jpg.893f437d2dc108b47d6c08b7053ee21f.jpg

と、Courantの安定条件が得られます。

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