積層材の First Ply Failure (FPF) 解析を OptiStruct の計算結果を用いて実形状で行う方法 in HyperMesh 2023
altair_fukuoka
Altair Employee
始めに
本記事では、積層材の FPF 解析を、実形状の OptiStruct モデルで行う方法の HyperMesh 2023 版を示します。2023 より前のバージョンでは実行できません。
FPF をそのまま訳すと、最初に起きる層の破断、ということになりますが、実際には、線形解析の範囲で、それぞれの材料ごとに決めた許容値の範囲を、飛び出していないかどうか確認する、という解析になります。良い日本語を付けられると良いのですが、残念ながら思い浮かばないので、本記事では FPF と略語で記載します。
なお v2022.3 までは、こちらの記事の後半のように、力やモーメントという概念的な荷重条件に対して、積層だけの設計というやはり概念的な設計に対しての評価は可能でした (もちろん v2023 でも健在です)。
また v2022.3 までも、こちらのように実形状 CAE を用いて FPF 解析を行えていましたが、実際に応力状態がどうなっているかなど、詳しい情報を見ることができませんでした (この機能も v2023 で利用可能です)。
v2023 では、次のように FPF 基準値への余裕度 (=評価する物理量/評価基準, 1を超えると基準越え)を積層方向のプロットで評価しながら、
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応力プロットに切り替えたり、
応力成分を表で確認したりと、評価の内容を細かく確認できるようになりました。
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手順動画
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