カーブでブッシュ特性を定義する場合の注意事項
Altair MotionView / MotionSolveでブッシュ特性を非線形のカーブで定義する場合の注意点を紹介します。
サンプルモデルで説明します。モデルはこちらよりダウンロードいただけます。
モデル
1ボディを並進ジョイントで上下方向のみの運動に拘束し、上下方向のばねとしてブッシュを定義しています。ブッシュ特性はカーブを参照します。
カーブ
カーブエンティティでcsvファイルを参照して定義しています。
右上がりのカーブで、+側のほうが剛性が高い設定としています。
ブッシュの定義(Type : Curve)
Z方向の並進剛性をカーブで定義します。
Z Type: Curveとし、CurveでCurve 0を参照します。
復元力とするため、independent variableのDZに-がついています。これはX軸を反転することを意味します。
ブッシュの定義(Type : Expression)
Z方向の並進剛性をカーブで定義します。Expressionで定義することも可能です。こちらのほうが設定自由度は高くなります。
Z Type: Expressionとし、数式を記述します。
`-AKISPL({bsh_0.DZ},0,{crv_0.id})`
bsh_0のZ変位を元に、crv_0のY値を参照します。補間方法はAkima補間(AKISPL)です。ほか、線形補間LINSPLや3次関数補間CUBSPLが使えます。
復元力とするため、頭に-を付けています。これは、Y軸を反転することを意味します。
curveの定義と合わせるには、下記のように記述することも可能です。これはX軸を反転することを意味します。
`AKISPL(-{bsh_0.DZ},0,{crv_0.id})`
計算結果
Run offlineで実行してください。
Curve(青)とExpression(赤)の変位-荷重結果です。
重力により下方に移動しますので、横軸の変位は-です。発生荷重は復元力なので+です。
Curve定義の場合、X軸が反転し、変位+側の剛性の高いカーブが使用されます。
Expression定義の場合、X軸は反転させないので、変位-側の剛性の低いカーブが使用されます。
XMLでの確認
実はCurveで定義した場合でもMotionSolveの入力ファイルであるxmlファイル上ではExpressionに変換されています。
両者の定義の違いが明確になると思います。
Curve定義
Expression定義
減衰も同様です。xmlのexpressionを確認しながら設定いただければ間違いが少ないと思います。
使用製品:Altair MotionSolve/MotionView
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