過拘束とは

Kosuke_IKEDA
Kosuke_IKEDA
Altair Employee
edited August 2023 in 質問と回答 (Q&A)

機構解析・マルチボディダイナミクスでは過拘束という問題が発生します。

これは、モデル全体の自由度が0より小さくなっていて、ソルバーで解法できない状態を表します。

MotionSolveには、過拘束解除機能が備わっており、ソルバーが解法可能となるまで、自動で拘束を解除します。

ただし、拘束を解除する箇所はソルバーが勝手に決めますので、時には、ユーザが意図しない箇所の拘束が解除され、意図しない結果となる場合があります。

ということで、できれば、初めから過拘束のないモデルを構築するのが望ましいです。

今回は4節リンクモデルを例に、過拘束とならないモデル化について考えてみたいと思います。

本動画で使用した4節リンクモデルはこちらです。

 

使用製品:Altair MotionSolve/MotionView

よくあるエンジニアからの質問はこちら

Answers

  • Kosuke_IKEDA
    Kosuke_IKEDA
    Altair Employee
    edited August 2023

    続きです。

    拘束反力の観点から、過拘束の問題を考えてみました。

  • Kosuke_IKEDA
    Kosuke_IKEDA
    Altair Employee
    edited August 2023

     

    補足です。

    過拘束の回避方法として、

    • 剛体リンクではなく、弾性体のリンクを使う。
    • ジョイントをCompliantにする(Bushingにする)の二つがあります。

    各剛性に応じて、反力の分担が確定します。

    Inspireを用いた機構解析では、Compliantジョイントがデフォルトで採用されています。過拘束は発生しません。

    デフォルト値として下記が入力されていますので、MotionViewでComplianジョイントを使用する場合はご参考としてください。

    K = 50000 N / mm

    C = 2500 N sec / mm

    Kt = 1E+11 N mm / rad

    Ct = 5E+9 N mm sec / rad