はじめに
Radioss でまじめに空気抵抗を模擬しようと思うと、流体構造連成解析が必要になります。ただ、そこまでモデルを複雑にしたくなくて、速度の二乗に比例するようなものを簡易的につけるだけでいいです、という場合は、/LOAD/PFLUID が利用できます。
本記事では例題を一つ示します。
空気抵抗を模擬する場合の /LOAD/PFLUID の設定方法
/LOAD/PFLUID 自体は、下の式で表されるように、圧力と速度の2乗に比例する抵抗を考慮できます。しかし空気の場合、構造に影響を及ぼすほど有意な差が空気圧に出るほどの巨大な構造物は、まずないと思いますので、この左の項は、無視して、右の項だけ使います。
この場合の、必須の設定項目は、次の緑の部分です。
surf_ID は抵抗を与えるサーフェスです。
fct_pc は、ρD(t) - 時刻の関数 /FUNCT です。
実際には ρD(t) = fct_pc * Fscaley_pc (Fscaley_pc のデフォルト = 1.0) なので、fct_pc は密度-時刻のカーブにして、Fscaley_pc で係数を指定する、という使い方が便利かもしれません。
fct_vel は風速-時刻カーブ /FUNCT で DIR_vel の向きに吹いているものとされます。速度の二乗に比例する効果を考慮するトリガーとなっているため、風速 0 で良い場合でも、必要です。
例題
ダウンロード:
このような計算をするモデルです。普段は 1要素モデルにすることが多いのですが、今回は、「落下中に変形したまま粘着フィルムが引っ付いて、しわのあるまま引っ付いてしまう(空気が入ってしまう)」ということができるか試したかったので、少し要素が多いです。
/LOAD/PFLUID は次の設定です。
フィルムの中央に /RBE3 を付けて 0.22N で押し込んでいます。重力 /GRAV も掛けています。
接触は粘着を表現したかったので /INTER/TYPE10 を使っています。