始めに
/MAT/PLAS_DEF は Radioss にしては珍しく物性値が最初から定義されている弾塑性材料です。
なんとなくでよいので、それらしいものが必要という場合に、有用だと思います。
https://2025.help.altair.com/2025/hwsolvers/ja_jp/rad/topics/solvers/rad/mat_plas_predef_starter_r.htm
現在は、こちらの 7個の材料が用意されています。
例題
ダウンロード:
この例題は、軟鋼 STEEL を使った、1要素での引張試験です。
材料カードは、ここに材料名を記述するだけの簡単設定です。
注意点
この材料には、自分で数値を打ち込む項目がありません。Radioss が決めます。ここで重要になるのが /BEGIN カードによる、単位系の指定です。
他の材料の場合は、自分で数値を入力するので、自分の頭の中で決めた単位系で整合性が取れていれば、/BEGIN カードは何であっても構いませんが、/MAT/PLAS_DEF では、/BEGIN カードで指定している単位系で、数値が入力されます。
ですので、本材料を使うときは /BEGIN カードの単位系の指定は必須になります。
本例題は ton (Mg), mm, s としています。
付録1
ここからは、気になる方向けの情報です。読まなくてもよいですし、もちろん無理に理解する必要もないです。
/MAT/PLAS_DEF の中身は /MAT/LAW2 です。
Iflag=1 として、降伏応力、引っ張り強さ (UTS)、UTS 発生時のひずみ (εUTS) と、PLAS_DEF の表にある数値をそのまま入力できます (単位系はそろえてください)。
ちなみに /MAT/LAW2 でこの入力をした場合に、_0000.out ログファイルに、Johnson-Cook パラメータである a, b, n が出力されますが、/MAT/PLAS_DEF の場合は出力されません。
a,b,n が欲しい場合は /MAT/LAW2 (Iflag=1) を使ってみるとよいでしょう。