gfortranを使ってRadioss (2022.3)ユーザーサブルーチンをコンパイル (windows版)
はじめに
fortranのユーザーサブルーチンをコンパイルすることによって、ユーザー定義材料などの機能追加が可能です。
以下にwindows版Radiossのユーザー定義材料サブルーチンをgfortranでコンパイルし、試し計算をする手順を示します。
1. gfortranの入手
以下からver7.2.0のMingwをダウンロードします。
2. gfortranの設定
7-zipを使って解凍し、Cドライブ直下に先ほど解凍したフォルダmingw64を置きます。
環境変数のPathに以下のパスを追加します。
C:\mingw64\bin
コマンドプロンプトを起動し、以下のコマンドを入力してgfortranの動作とバージョンを確認します。
gfortran -v
3. サンプルコードをコンパイル
以下からRadiossのDemo Modelsをダウンロードします。
ダウンロードしたradioss_demos.zipを解凍し、以下のフォルダを任意のフォルダに置きます。
radioss_demos\radioss\user_subroutines\2_material_law_29_30_31\2_material_law_29_30_31\mat_for_shell
このフォルダmat_for_shell に以下のフォルダからbuild_userlib_win64_gfortran_7.2.batをコピーします。
C:\Program Files\Altair\2022.3\hwsolvers\radioss\userlib_sdk\win64_gfortran_7.2
コマンドプロンプトでcdコマンドによってmat_for_shell フォルダに移動し、以下のコマンドを入力します。
set RAD_USERLIB_SDK_PATH="C:\Program Files\Altair\2022.3\hwsolvers\radioss\userlib_sdk"
set RAD_USERLIB_ARCH=win64_gfortran_7.2
build_userlib_win64_gfortran_7.2 /STARTER "lecm29.f" /ENGINE "sigeps29c.f"
同じフォルダにlibraduser_win64.dllが作成されればコンパイル成功です。
4. libraduser_win64.dllをコピーして試し計算
以下のフォルダにlibraduser_win64.dll をコピーします。
C:\Program Files\Altair\2022.3\hwsolvers\radioss\bin\win64
添付のシェル1要素のサンプル(input_0000.rad, input_0001.rad)で試し計算をします。材料特性はUsermat29_shell.txtの以下の内容です。
#---1----|----2----|----3----|----4----|----5----|----6----|----7----|----8----|----9----|---10----|
/MAT/USER1/1
USER'S ELASTO-PLASTIC MATERIAL LAW FOR SHELL
# RHO_I
.0027
# E NU
60400 0.33
# A B N EPSM SIGM
90.266 223.14 0.375 0 175
#---1----|----2----|----3----|----4----|----5----|----6----|----7----|----8----|----9----|---10----|
#ENDDATA
#---1----|----2----|----3----|----4----|----5----|----6----|----7----|----8----|----9----|---10----|
参考リンク
https://2022.help.altair.com/2022/hwsolvers/rad/topics/solvers/rad/introduction_user_code_r.htm