/RBODY を使ったらいきなり要素がぶっ壊れました

altair_fukuoka
altair_fukuoka
Altair Employee

始めに

/RBODY をこのような感じで作ると、計算開始と同時に、こんな風に要素が壊れてしまったことはありませんか?本記事では、どうして起きてしまうのか、どうやったら回避できるのかをお伝えします。

/RBODY良くない作り方

 

こうなる理由

https://2022.help.altair.com/2022/hwsolvers/rad/topics/solvers/rad/rbody_starter_r.htm

に説明のある ICoG による挙動が原因です。なんと書いてあるかというと、意訳込みで、

「主節点に /RBODY に指定された質量と慣性モーメントを加える。次に主節点、副節点から重心を求める。最後に主節点を重心に移動する」

ICoGデフォルト挙動

 

最後の文章が重要で、主節点の位置を剛体の重心に移動してしまうために、最初の図の例だとこうなっていたわけです。

ICoGデフォルトで起きていたこと

 

では回避策を見ていきましょう。

 

回避策1、モデルの作り方を変える (おすすめ)

おすすめはこのように浮いた節点を主節点とすることです。どれだけ動いても要素を崩しません。一番間違いが起きないと思います。

おすすめの作り方

 

定期トレーニング 1.4節でも作り方を説明しています。

https://community.altair.com/community?id=kb_article_view&sysparm_article=KB0116776

 

回避策 2, ICoG=3 とする

このように ICoG=3 とします。

#---1----|----2----|----3----|----4----|----5----|----6----|----7----|----8----|----9----|---10----| /RBODY/2 #rbody_title                                                                                                                                                                                              #  node_ID   sens_ID   Skew_ID    Ispher                Mass   grnd_ID     Ikrem      ICoG   surf_ID          3                                                           2                   3           #               J_XX                J_YY                J_ZZ                                                              #               J_XY                J_YZ                J_XZ                                                              #  Ioptoff   Iexpams                      #---1----|----2----|----3----|----4----|----5----|----6----|----7----|----8----|----9----|---10----| 

ICoG=3

 

どういうことかというと、

「重心を主節点に定める。そして /RBODY に設定された質量と慣性モーメントを主節点に与える。さらに副節点の質量と慣性モーメントを主節点に与える。主節点は動かさない」

 

回避策 1 の方が単純明快で良いかと思います。

 

参考: アルテアジャパン公式製品サイト

https://www.altairjp.co.jp/radioss/