バリバリと割れた物体の内部の接触を考慮する方法
始めに
定期トレーニングでは、物体表面の接触を扱っています。
https://learn.altair.com/course/view.php?id=279
メッシュの表面のサーフェスを /SURF/PART/EXT で指定し、/INTER/TYPE25 の Idel=2 オプションを指定することで、ある要素が削除されたときに、表面に出ていた部分のサーフェスも削除しています。多くの場合、これで十分だと考えられるため、この方法を採用しています。
ただし、この方法だと、このような解析をしたときに
このような貫通が起きてしまうかもしれません。
ではどうしたらよいのか、順番に説明します。
ステップ1, /SURF/PART/ALL を使う
EXT は external つまり表面ですから、このような内部の面は考慮しません。そのため、間の要素が消えた後、ぶつからなくなってしまっています。
そこで /SURF/PART/ALL にする必要があります。
https://2022.help.altair.com/2022.2/hwsolvers/rad/topics/solvers/rad/surf_part_all_starter_r.htm
ですが /SURF/PART/ALL にしただけでは、まだ貫通してしまいます。
ステップ2, Idel=1 を使う
もともと /INTER/TYPE25 の Idel=2 が設定されていました。
https://2022.help.altair.com/2022.2/hwsolvers/rad/topics/solvers/rad/inter_type25_starter_r.htm
https://2022.help.altair.com/2022/hwsolvers/ja_jp/rad/index.htm (日本語)
この二つの違いは、この図の "a" か "all" です。/SURF/PART/EXT で表面しか考えないとき、表面に出ている面は、何か一つの要素の面です。ですから、要素が一つ消えたときに、その表に出ていた面を消すという Idel=2 の動作で問題ありませんでした。
しかし /SURF/PART/ALL の場合、こういうことになってしまいます。せっかく /SURF/PART/EXT にして、見えてない内部の面も考慮するようにしたのに、要素が消えた瞬間に、内部の面も消えてしまっていたのです。
では Idel=1 としたらどうでしょうか?このようになります。
実際にやってみるとこうなります。
このモデルのダウンロード: all_idel1.7z
/SURF/PART/{ALL,EXT}, Idel={1,2} の組み合わせを試してみてください。
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