ベアリング解析にて自転・公転速度を測る方法
Altair MotionSolveのベアリングの解析にてボールの自転・公転速度を測る方法を紹介します。
使用したモデル、システムはこちらからダウンロードいただけます。
モデル
チュートリアルMV-1012のボールベアリングモデルを使用します。
MV-1012: Analytical Contact Simulation Using MotionView and MotionSolve (altair.com)
アウターリングを固定して、インナーリングに強制回転を与えています。
自転・公転速度の計測には必須ではありませんが、Active Contact Iterationの使用や、入力条件をステップ関数にするなど、ノイズ低減のためのいくつかの変更を加えています。
前準備
ベアリングの中心にマーカを作成します。回転軸がZ軸となるように作成してください。自転・公転速度計測の基準となる座標系になります。
計測用システムのインポート
自転・公転速度計測用のシステムsys_ball_measure.mdlを準備しましたので、これをインポートします。本システムはチュートリアルのベアリングのみでなく、汎用的に使用できます。
ボール1つの自転・公転の計測につき1つのシステムのインポートが必要です。複数のボールの測定を行う場合は、インポートを繰り返してください。
複数計測の場合は、LabelとVariableが重複しないよう名前を変更してください。
以下のアタッチメントを指定してください。アタッチメントを変更することで、様々なモデルに適用できます。
b_ball: 自転・公転を測定するボディ
b_ball_cg: 上記ボディの中心ポイント
p_bearing_cen: ベアリングの中心ポイント
m_bearing: ベアリングのマーカ(前準備で作成したもの)
b_fix: 測定の基準ボディ(例えば、アウターレース)
解析の実施
解析を実施します。ベアリングの解析はタイムステップが小さく、時間がかかりますので、オフライン計算が推奨です。Run offlineにチェックを入れてください。
自転・公転速度のプロット
ExpressionのMeasure1 ballに自転・公転速度が格納されています。
Revolute: 公転
Rotation: 自転
HyperGraphでプロットすると、ベアリングの回転速度に対し、ボールの自転と回転の速度(rad/sec)を見ることができます。
自転速度は公転基準の速度でグラウンドに対する回転速度ではありません。
使用製品:Altair MotionSolve/MotionView
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