幾何剛性の考慮
柱状の部材に引っ張り、あるいは圧縮荷重が負荷されると、幾何剛性という剛性項が追加されて曲げ剛性が変化します。曲げ剛性は引っ張り荷重下では増加し、圧縮荷重下では減少しますので、特に圧縮荷重と曲げ荷重が同時に負荷される部材では注意が必要です。このような時にはOptiStructのPRELOAD機能を用いて、SUBCASE1では圧縮荷重を負荷して幾何剛性を算出し、SUBCASE2ではSUBCASE1で得られた幾何剛性を考慮した上で本来の曲げ荷重を追加することにより、剛性変化を考慮した解析が可能です。具体的には、以下のようにSUBCASE2でSTATSUB(PRELOAD)=1と指定することで設定されます。
添付のサンプルモデルでは、単純に圧縮荷重と曲げ荷重を負荷した場合(左側)より幾何剛性を考慮した場合(右側)の方が変位量が1.4倍ほど大きくなっており、影響度が大きいことが分かります。さらに圧縮荷重を増加させていって、最終的に曲げ剛性がゼロになる荷重が座屈荷重ということになります。
$HMNAME LOADSTEP 1'gravity' 1
SUBCASE 1
LABEL gravity
ANALYSIS STATICS
SPC = 1
LOAD = 2
$
$HMNAME LOADSTEP 2'side_force' 1
SUBCASE 2
LABEL side_force
ANALYSIS STATICS
SPC = 1
LOAD = 4
STATSUB(PRELOAD) = 1