/MAT/LAW2 でソリッド要素を削除する方法


始めに

/MAT/LAW2 には EPS_p_max 最大塑性ひずみパラメータがあります。シェル要素はこの塑性ひずみ到達で削除できますが、ソリッド要素は削除されずに偏差応力がゼロとなるだけです。

LAW2 EPS_p_max

https://2021.help.altair.com/2021.2/hwsolvers/rad/topics/solvers/rad/mat_law2_plas_johns_starter_r.htm


/MAT/LAW2 でソリッド要素を削除する方法を、本記事で説明します。


/MAT/LAW36 を使う

一番簡単なのは /MAT/LAW2 をあきらめて /MAT/LAW36 を使うことです(いきなりタイトル無視してしまいましたが)。/MAT/LAW36 にも EPS_p_max パラメーターがあります。LAW2 の時と異なり、LAW36 の場合はソリッド要素も削除します。

LAW36 による EPS_p_max

https://2021.help.altair.com/2021.2/hwsolvers/rad/topics/solvers/rad/mat_law36_plas_tab_starter_r.htm


/MAT/LAW2 と /FAIL 破断カードを組み合わせて削除する

/MAT/LAW2 を使い続けたい場合 /FAIL カードと併せてソリッド要素を削除できます。ソリッド /MAT/LAW2 との組み合わせで使える /FAIL カードは次の組み合わせ一覧表によると、

https://2021.help.altair.com/2021.2/hwsolvers/rad/topics/solvers/rad/failure_models_starter_r.htm


ひずみ基準: BIQUAD, EMC, TENSSTRAIN, JOHNSON, SPALLING, TAB1, WIERZBICKI, 

エネルギー基準: COCKCROFT, ENERGY 

応力基準: TBUCHER, WILKINS


があります。


/FAIL/BIQUAD が簡単なので、ここで一つ設定例を紹介します。

https://2021.help.altair.com/2021.2/hwsolvers/rad/topics/solvers/rad/fail_biquad_starter_r.htm

/FAIL/BIQUAD で要素削除


応力三軸度 (圧縮、引張り、せん断などの応力状態) に合わせて破壊となる塑性ひずみを変化させられるのですが、応力の状態に関係ないのであれば C1~C5 に同じ値を入れておけば OK です。EPS_p_max と同じことになります。

BIQUAD 簡単な設定例

実際上のアニメーションでは C1~C5=0.1 としています。

ダウンロードはこちらです: LAW2-BIQUAD.7z