FBD の活用方法: 荷重の分担、流れを確認する


 

 

始めに

FBD, free body diagram, 自由体図と言うものがありますが、要は、釣り合い状態にある物体の、見たいところだけを切り出して、釣り合いに必要な力を図で示したり、確認したりするものです。

 

もっと簡単に言えば、学校の理科で習う、力のつり合い、作用反作用を図で描くことです。

 

HyperView の FBD 機能自体は、好きな場所でモデルをカットして、釣り合いのための力を描画する、というシンプルなものですが、これを活用すると、上の図に示したように、どの部品がどれだけの荷重を負担しているのか、どの部品に力が流れて行っているのかを、調べることができます。

 

次のモデルで、図示した 2部品がどれだけ分担しているのかを調べてみます。板厚の分布がばらばらなので、同じにはなりません。

 

なお、このポスト処理を行うにあたり、 OptiStruct では線形静解析に GPFORCE(FBD)=ALL を付けておく必要があります。

 

なお、荷重位置に対して、部品が幅を持っているため、モーメントも発生するのですが、今回は話を簡単にするために、100N 入れている方向の力のみを評価します。

 

使い方は、次節の動画を観ていただくとして、上の部品が 45.7N、下の部品が 54.3N を分担する結果となりました。このように 100N がどのように分担されたのか、分かりやすく知ることができます。

 

さらに、このように、階層を追って行ってみました。分岐の前後で合力が同じになってるのが分かります。

 

今回は、荷重方向の力のみ追っていきましたが、釣り合いなので、合力が打ち消し合うように、矢印を表示してみました。物理的にはこちらの描画の方が正しいのですが、時と場合に応じて、見やすい描画方法を選んでみてはどうでしょうか。

 

 

この記事で使った OptiStruct 入力モデルはこちらです。

model.fem

 

動画による操作説明

 

動画ファイル mp4 のダウンロード:

KB0123705: FBD自由体線図を活用して、部品間の力の流れ、分担割合を可視化する.mp4

 

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