積分ビームプロパティと要素破断の例題


はじめに
Radioss には積分ビーム特性 /PROP/TYPE18 (/PROP/INT_BEAM) があります。
普通のビーム /PROP/TYPE3 は面積と断面2次モーメントで要素の代表の応力が一つ計算されるだけですが、こちらは梁断面上に複数の積分点を持つので、応力の分布の解像度が上がります。
そして、弾塑性材料 /MAT/LAW2, /MAT/LAW36 による要素破断にも対応しています。
本記事では、この2個の材料を用いた例題を示します。
例題モデルの解析条件
このように、1ビーム要素モデルに片持ち梁試験を行います。細かい数値については割愛します。
梁断面は 47x47mm の矩形断面、積分点は 3x3=9 個です。実際の /PROP/TYPE18 の設定です。
モデル図で、積分点 1-3 が下段、4-6 が中段、7-9 が上段となります。
/MAT/LAW2 の例題
入力ファイルのダウンロード:
↑ のような材料を設定してあります。
解析途中で破断します。
解析の序盤は、線形の梁理論の純粋な片持ち梁試験に近いので、下段が圧縮、中段は応力なし、上段が引張という、特徴が良く表れています。
途中で要素が消えていることが確認できます。
要素が消える手前のアニメーションです。だいぶ傾いているので、引張成分が入るからどうかなと思ったのですが、下段と上段には塑性ひずみが発生し、中段は塑性ひずみが発生していない、曲げ特有の状況が見られます。
/MAT/LAW36 の例題
モデルのダウンロード
こちらも鉄を意識した材料で、塑性ひずみ 0.01 で破断としています。
こちらもこのようにメッセージが出て、要素が消えます。
少しメッセージが変化しますが、他はほぼ同じなので、後の説明は割愛します。
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積分点毎の応力、塑性ひずみの出力要求は
/H3D/BEAM/TENS/STRESS/NPT=ALL
/H3D/BEAM/EPSP/NPT=ALLです。例題ファイルの _0001.rad にも使用しています。
https://2024.help.altair.com/2024/hwsolvers/ja_jp/rad/topics/solvers/rad/h3d_beam_engine_r.htm
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