/MAT/LAW109 で温度依存の応力ー塑性ひずみを持つ材料の例題

altair_fukuoka
Altair Employee

始めに
/MAT/LAW109 は、ひずみ速度依存と、温度依存の二つの依存性を応力ー塑性ひずみカーブ /FUNCT で与えることができます。
この例題では、温度依存のみ与える方法を示します。
/MAT/LAW109 で温度依存に必要な項目の説明
https://2024.help.altair.com/2024/hwsolvers/ja_jp/rad/topics/solvers/rad/mat_law109_elasto_plastic_tabulated_r.htm
本目的に必須項目は上記緑塗の項目です。() 内はデフォルト値です。
ρi, E, ν: 密度、ヤング率、ポアソン比
Cp, Tref, T0: 比熱、参照温度 (293K)、初期温度 (293K)
η: 塑性を熱に変換する係数ですが、0.0 にできないため 1e-30 とします。
tab_ID_h, tab_ID_t: ひずみ速度依存テーブル、温度依存テーブルです。
要となるのは、2個のテーブルですが、その前に、どのように降伏応力を決めているかを説明します。応力を 2回掛けて、割るので、オレンジ色のひずみ速度で決まる応力と参照温度で決まる応力を等しくしておけば、打ち消し合うので、実温度で決まる応力で決まります。
そこで、設定例としては次のようになります。
1要素モデル例題
先ほどの例だと 293K においては、降伏応力 310MPa、1000K で 0.7 倍の 217MPa になるはずです。5% 引張り降伏させて、応力がどうなるか見てみます。
本例題では、温度を /MAT/LAW109 の Tini で指定します。
Tini = 293K では /FUNCT と等倍の 310MPa になります。
Tini=1000K では 217K となります。
モデルのダウンロードはこちら:
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