HyperStudy で固有値のモード形状を追跡しながら DOE や最適化を行う方法
はじめに
HyperStudy には、固有値のモード変位の一致度 (MAC値) を評価する機能があり、モードを追跡した DOE や最適化が可能です。MAC値というものは、モードが完全に一致していれば 1, 完全に不一致であれば 0 となります。これを扱う公式チュートリアルがあります。
https://help.altair.com/hwdesktop/ja_jp/hst/topics/tutorials/hst/tut_hs_4410_t.htm
こちらにある通りにやればできるのですが、本記事では一度私が実施してみて、つまずきそうだと思ったところや、説明が必要だと思ったところについて補足します。
Step 3-2, データソース作成時のモード変位の基準とする参照結果ファイルの選択についての注意点
こちらの緑ハイライトの部分が、基準とするモードの入った参照結果ファイル (h3d) です。チュートリアルでは Setup で流してできた h3d ファイルを参照するのですが、GUI で h3d ファイルを選択しても、この study-file:/// で始まる書式になってくれず、
このようなエラーとなってしまいます。
これは、HyperStudy のジョブ実行フォルダ内のファイルを基準とする参照モデルにはできない、というエラーです。手入力するようなものでもないと考え、私は、一度その .h3d ファイルを HyperStudy のジョブ実行フォルダとは関係ない場所にコピーしてから、選択することにしました。
Step 3-2, 3-3, データソースに格納される数値について
チュートリアルでは、このように、比較対象側のすべてのモードを比較するという設定にしていますが、すべてのモードの MAC 値が格納されるわけではありません。
このデータソースに格納される数値は ( MAC値が一番大きいモード周波数, 一番大きい MAC 値, MAC 値が一番大きいモードの時数) という 3個の配列形式で格納されます。
ですので Step 3-3 で応答を作成するときに、配列は最初の値を 0 番目とするため、このように配列の中から 0番目、1番目、2番目を取るという形になっています。