シェルとソリッドの節点自由度
AltairNakagawa
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OptiStructの場合、シェル要素の節点は並進と回転の全6自由度を持っていますが、ソリッド要素の節点は並進の3自由度のみとなります。これが問題になるのは特にねじり荷重が負荷された場合です。添付図は板状の部材の一端を固定してもう一端の中心点にモーメント荷重を負荷したケースです。左の図がシェル要素の場合で問題なくねじれています。しかし、ソリッド要素の場合は中央の図のように全く変形しません。これはソリッド要素の節点には並進自由度だけしかないためモーメント荷重が伝達されないことが原因です。このような場合には右の図のように荷重点から放射状に剛体要素を設置することにより、荷重点のモーメントが剛体要素の従属点へ並進方向の荷重として伝達されてシェル要素の場合と同様の結果が得られます。
なお、ソリッド要素に並進自由度だけしかないのはOptiStructの機能が劣っているからではなく商用FEMソルバーでは共通の仕様です。これはシェル要素の場合には面内曲げや面外曲げというように変形モードが分けられるため、それぞれの挙動を個別に表現するように定式化することができるのに対して、ソリッド要素は変形モードを分けることができないのがその理由です。
使用製品 : OptiStruct
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