physicsAI に CAE 以外の値を学習させる方法


概要

physicsAI は h3d ファイル (メッシュと結果値が一体化したファイル) を読み込むことができます。h3d ファイルは CAE の結果ファイルなので、通常では CAE の結果のみ physicsAI は利用できます。しかし HyperWorks には

 

  1.  HWAscii というテキスト形式の結果ファイルで、要素、節点に好きな数値を持たせることができる。
  2.  HVTrans というツールで h3d に変換できる

 

という機能、ツールがあるので、これを組み合わせると、CAE ではない結果値を持つ h3d ファイルを作成することができ、その結果 physicsAI の学習対象とすることができます。

 

簡単な例

次の図のように、三角形に 3, 四角形に 4 を付与して、学習させてみます。なお、本書ではそれぞれの機能、ツールの使い方の説明はしません。

図1 (クリックで拡大)

 

図2 (クリックで拡大)

 

HWAscii

書式についてはこちらをご覧ください。本記事では詳しい説明は割愛します。

https://help.altair.com/hwdesktop/hwd/topics/reference/hwdref/generic_ascii_reader_r.htm

 

三角形の場合はこのように記述しています。

ALTAIR ASCII FILE
$TITLE = NumOfEdges
$SUBCASE = 1 Subcase 1
$BINDING = ELEMENT
$COLUMN_INFO = ENTITY_ID
$RESULT_TYPE = NumOfEdges(s)
1 3.0

 

四角形の場合は、最後の一行の値だけ違います。

ALTAIR ASCII FILE
$TITLE = NumOfEdges
$SUBCASE = 1 Subcase 1
$BINDING = ELEMENT
$COLUMN_INFO = ENTITY_ID
$RESULT_TYPE = NumOfEdges(s)
1 4.0

 

今回の例では、モデルに三角形要素か四角形要素が一つあるだけなので、非常に短いです。

 

HVTrans

入力ファイル(メッシュ)と、先ほどの HWAscii を合体させて、一つの h3d ファイルにします。

(クリックで拡大)

 

physicsAI

図1, 図2 のような感じで、三角形、四角形をそれぞれ 20個作成して、学習させてみました。

下図のように、三角形、四角形を正しく言い当てることができるようになりました。

 

 

利用したデータ一式のダウンロード: 1_firsttry.7z

 

活用のアイデア

 

 

のように、いろいろ活用ができるかもしれません。ぜひいろいろお試しください。

 

アルテア公式製品リンク

https://www.altairjp.co.jp/hyperworks/

(physicsAI は HyperWorks の一機能です)

 

お問い合わせ

https://www.altairjp.co.jp/contact-us/