弾性体接触でT-Connectionsエラーを回避する方法


Altair MotionSolveのCMS弾性体接触を用いる場合、CMS弾性体にT Connectionsを含むとエラーとなってしまいます。本記事では、T Connectionsエラーの回避方法を説明します。

 

サンプルモデル

以下のようなサンプルモデルを準備しました。こちらよりダウンロードいただけます。

シェル要素で作成したT字のCMS弾性体と剛体球を接触させるモデルです。

 

T Connectionsの確認方法

MotionViewのContactのHighlight mesh errorsにチェックを入れます。Open edgesは赤、T Connectionsは青で表示されます。

剛体接触の場合はOpen edgesとT Connectionsの両方がエラーとなり許容されません。

一方、弾性体接触の場合はOpen edgesは許容されますが、T Connectionsはエラーとなります。

本モデルはT Connectionsでエラーとなり流れませんので、青で表示された箇所の修正が必要です。

 

T Connectionsの修正方法

MotionSolveのCMS弾性体接触では、CMSで出力したソリッド要素とシェル要素が接触対象となります。

そのため、T Connectionsとならないように出力要素を絞ることで回避できます。

HyperMeshでT字の接続部の一列の要素を除いた要素セットを作成しました。

次にMODELカードを用いて、Elset_OptionsをSIDとして先の要素セットIDを参照します。HyperMeshでカードを作成する場合は右上の検索ボックスが便利です。

.femには下記カードが追加されます。

MODEL = 1,NONE,RIGID

このカードにより指定した要素セットの要素のみCMSのh3dファイルに書き出されます。

この.femを用いてCMS弾性体を再作成し、MotionViewにインポートします。

今度は、T Connectionsのエラーが出ず計算することが可能です。

シェルが分離しているように見えますが、出力要素を絞っただけですので、実際の計算では繋がっています。

計算すると剛体球が横の板、縦の板に接触して跳ねる様子が確認できます。

 

使用製品:Altair MotionSolve/MotionView

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